Steel Panthers World War 2   JAPANESE  HQ

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戦車・装甲車 26

M36 GMC Jackson (アメリカ)
Matilda Hedgehog (ANZAC)
Beverette I / II / III (イギリス)
Rolls - Royce AC (イギリス)(インド)(ANZAC)(オランダ)
Morris CS9/LAC (イギリス)
Morris Quad GT (イギリス)(インド)
C9/B 40mm SPAA (イギリス)
Kubus (ポーランド)
SdKfz 251/1 (ポーランド)

M36 GMC Jackson (アメリカ)



アメリカの対戦車自走砲。

M10 」は活躍したものの、主砲の76.2mm砲で はド イツ軍のティーゲルやパンテルに対しては貫通させることができなかったため、アメリカ軍はさらに強力な主砲を搭載した戦車の開発を進めました。

主砲は「M1 90mm 高射砲」を改良し戦車砲にすることに成功、アメリカ軍のみならず、連合軍の兵器の中では最強の兵器となりました。

車体は「M10」の車体をそのまま改造したもの、「M4A3 シャーマン」戦車を改造したもの、それと新規開発されたものがあり、砲塔はこれまたオープントップです。

生産は1944年に行われ、2324輌が作られました。

1944年9月、初めて実戦に投入され、強力な90mm砲はティーゲル恐怖症に陥っていたアメリカ兵の士気を上げましたが、反面、装甲の薄さから、多く の車 輌が撃破されたと言われます。


戦後、朝鮮戦争でもアメリカ軍の戦車として活躍しました。

主砲の「M3 90mm砲」は、「M26 Pershing」 に も搭載されました。

また日本の自衛隊で使われた「61式戦車」の主砲はこの「M3 90mm砲」を改良した砲です。




1944年9月〜1946年12月

アメリカ軍が開発した「HVAP弾」(高速徹甲弾)を積載したユニットは、1945年2月から購入可能です。

Matilda Hedgehog (ANZAC)


オーストラリア軍がマチルダII 歩兵戦車を改造して作った車輌。

車輌の後部上面に、ロケット弾を発射できる発射器を搭載させました。

弾筒は全部で7発を装填でき、一斉射撃でも個別射撃でも可能です。


射程は約400mですが、命中精度はあまりよくありませんでした。

6輌がバンカーなどを攻撃するために作られましたが、戦場では使用されませんでした。

1943年1月〜1946年12月

(この1943年1月は早すぎると思われます。終戦間際の1945年に作られたと記録があります)


Beaverette I / II / III (イギリス)


(Beverette I)

「ビーバレット」はイギリスのスタンダード・モーター・カンパニーが設計した装甲車。

日本では「スタンダード軽装甲車」とも呼ばれています。

スタンダード社は1903年に設立された自動車会社で、歴史のある会社です。

かつてはオースチン社と肩を並べるほどの勢いを持っていて、第一次大戦、第二次大戦では、主に戦闘機や航空機を製造していました。

戦後、スタンダード社は1960年にレイランド社に買収されました。

この「ビーバレット軽装甲車」は、みなさんが見たままの感想通りですw

一応、装甲車になっていますが、普通の車の車体の周りを装甲板らしき銅板で覆いました。

装甲といっても、わずか11mmしかありません。

「モスキートカー」(Mosquito car)なんて呼ばれましたw

一応、銃眼があり、そこから機関銃が撃てるようになっていました。

1940年から生産が始まり、全部で2800輌ほどが生産されています。

しかしあまりにも操縦が難しかったこともあり、主にイギリス国内の警備用に使用されました。

「ビーバレット」には「I」から「IV」までありますが、ゲームでは「I」から「III」まで登場します。


(Beverette II)


(Beverette III)

「ビーバレット III」は車体上部に機関銃用砲塔が取り付けられました。

ヴィッカーズの2連装機関銃を装備しています。

イギリス空軍でも空港などで使用されました。

装甲値は全て1です。

ゲームでは「ビーバレット軽装甲車」は、全て「Home Guard」専用の車輌として登場します。

購入は[MISC]の[Home Defence]で購入できます。

1940年8月〜1945年12月


Rolls-Royce AC (イギリス)(インド)(ANZAC)(オランダ)


イギリスのロールス・ロイス社が開発した装甲車です。

ロールス・ロイス社は、1906年にチャールズ・ロールズとフレデリック・ヘンリー・ロイズ、クロード・ジョンソンによって設立されました。

(Rolls-Royce はロールズとロイズの名前から取ったものですが、クロード・ジョンソンはその中間にある「-」(ハイフン)と冗談で言われています)

ロールス・ロイスと言えば高級乗用車と今では誰もが理解していますが、その名を世界最高とさせたのが「シルヴァーゴースト」です。



この車は1906年に開発され、その後、1925年までに6173台が生産されました。

(その後は、「ファントムI」が後継車となりました)

このシルヴァー・ゴーストの車体を利用した装甲車が1914年に開発されました。

3輌が作られましたが、生産は中止。

しかしその後、1920年代に入り、再び改修が行われました。

ロールスロイス装甲車は、120輌が生産されましたが、76輌は第二 次大戦で主にアフリカやシリア、イラクなどの砂漠地 帯に配備されました。

ロールスロイス1920 年型マークI
ロールスロイス1924年型マークI
ロールスロイスインド型

などの型があります。

インド型は砲塔が少し大きくなっています。

ゲームにはこのうちの2種類の型が登場します。

(登場する車輌は搭載している武器の違いはありますが、性能は同じです)

イギリスでは1930年1月〜1942年12月

インドでは1930年1月〜1941年12月

ANZACでは1930年1月〜1939年12月

オーストラリア・ニュージーランド軍は1915年のガ リポリの戦いに参戦して、多くの輸入兵器で戦っていました。

オランダでは1930年1月〜1937年12月

ロールスロイス装甲車の活躍で最も有名なのは、「アラビアのロレンス」です。

映画にもなったのでご存じの方も多いことでしょう。

元考古学者で軍人だったロレンスが反乱軍を率いてオスマン帝国に対してア ラブ反乱を起こした話です。

ロレンスは実際に9輌のロールスロイス装甲車を使用したそうですが、とにかく頑丈で故障が少なく砂漠を走り回ったそうです。

ロールスロイス、いいですね。

でもとても手がでないので、これで我慢します。


ロールスロイスから、ロールを取った「ロイズのチョコ」ですw


Morris CS9/LAC (イギリス)


イギリスのモーリス自動車会社で作られた「モーリス軽装甲車」

「LAC」というのは、「Light Armoured Car」のこと。

モーリス自動車は、元は自転車メーカーの会社でしたが、1913年に自動車部門に進出し、その後、1980年代に合併し吸収されました。

この装輪装甲車は、車体に「トラック C9 4×2 15cwt」の車体を利用しています。

(ちなみに「cwt」は、イギリスの質量の単位で、「ハンドレッドウェイト」と言います)

1938年までに99輌が生産されました。

一応、車体上部にはオープントップの砲塔が搭載されており、軽機関銃とボーイズ対戦車ライフルを装備しています。

1939年4月、38輌の「Morris CS9」は第12王立騎兵隊に配備され、その後、フランスでの戦いで全車損失しています。

また上記の「ロールスロイス AC」と共に、30輌が北アフリカにも配備されましたが、このうちの何輌かはドイツ軍やイタリア軍に鹵獲され1943年まで使用されました。

1938年9月〜1942年10月


Morris Quad GT (イギリス)(インド)


こちらは「モーリス装甲車」ではなく、「砲兵用トラクター」及び「汎用トラック」

ただし、モーリス社でのみ開発されたのではなく、「ガイ・モータース」というバスや大型トラックを製造している会社も開発に携わっています。

ガイ・モータース社では、4輪駆動、短車体、大径タイヤの野戦砲トラクターを開発しましたが、その後、イギリス軍はこの車輌の製造をモーリス社にも要求 しました。

「Quad」というのは、「ガイ・モータース社」が製造した車輌「Guy Quad -Ant FAT」のことです。

なので正確に言えば、モーリス社の製造した車輌とガイ・モータース社の製造した「Morris C8」車輌とがあります。

1939年から生産が始まり、1945年までに10000輌が生産されました。

また見た目がカブトムシに似ていることから、「ビートル・バック」と呼ばれました。

ゲームでは砲牽引車輌として登場します。

[carry Capacity]が[112]

[Artillery]の中で、牽引車輌付きの野砲を購入すれば、配置のときに間違わなくて済みます。

(砲と車輌を別々に購入すると、よく牽引できなかったり、兵を搭乗させれなかったりするミスをしますよね〜)

ちなみに牽引・搭乗は全部で[12]まで大丈夫なので、25ポンド砲一門(8)と、兵員4名までいけます。

イギリスでは1939年1月〜1946年12月

インドでは1940年1月〜1946年12月


C9/B 40mm SPAA (イギリス)


こちらは上記の「モーリス C8」砲牽引車輌を改造して作ったもので、「Morris C9/B」と呼ばれています。

「B」は、この車輌に搭載された「ボフォース 40mm機関砲」 のこと。

ボフォース対空機関砲は連合国で大戦中、多く使用されました

1943年に生産されましたが、どれくらい生産されたのかは不明です。

歩兵支援のために配備され、対空目的だけでなく、対地上目的にも使用されました。

1943年6月〜1946年12月


Kubus (ポーランド)


1944年8月に起こる「 ワルシャワ蜂起」(Warsaw Uprising)の際に、ポーランドで作られた即製の装輪装甲車。

ワルシャワ蜂起はポーランド国内にいた「ポーランド国内軍」によって ワルシャワ市内で、ドイツ軍に対し武装蜂起をしたものです。

このときにドイツ軍の占拠するワルシャワ大学への攻撃で、大学の門から校内に入るためには門に設置されたドイツ軍の火点を突破する必要がありました。

そのために急きょ、装甲車を作ることになったのですが、この「クブシュ」という装甲車は、民間車であった「シボレー157」を車体に銅板を装甲として溶 接したものです。

とは言っても、なかなか恰好いいですよね。

製作はワルシャワ蜂起が始まってからで、ワルシャワ市内にある自動車修理工場で、8月10日に始まり、22日に完成、23日の攻撃日に間に合いました。

(なんと13日間で作っています)

画像の「クブシュ」を見ると、乗員が出入りするハッチらしきものがどこにも見当たりませんが、どうやら車体の床下に脱出用ハッチがあり、そこから出入り したそうです。

そして大学の門を突破してキャンパス内に入るだけではなく、そこから 10名の兵士を侵入させなければならなかったので、この車輌には12名ほどが乗車できました。

8月23日、ワルシャワ大学への攻撃は、装甲車「クブシュ」とドイツ軍から鹵獲したSdKfz.251兵員輸送車輌「Szary Wilk」の2輌による装甲部隊で決行されました。

(Szary Wilkは後に紹介します)

この日の攻撃で、大学の門を破壊し、キャンパス内に侵入したものの、ドイツ軍の反撃により部隊は撤退しました。

作戦は失敗したかに見えましたが、この装甲車輌の攻撃により、ポーラ ンド国内軍の士気は上がりました。

そして2回目の攻撃が9月2日に行われました。

今回もドイツ軍の抵抗を受け撤退、その後は、ドイツ軍が勢いを増し、 ついには他地区への撤退を余儀なくされますが、撤退の際、バリケードが設置されており、車輌は通行できなかったため、9月6日、仕方なく使用不能にし、放棄しています。


(放棄されたKubus)

この放棄された「クブシュ」は戦後、博物館に収容されており、現在でも保存されています。

また、ワルシャワ蜂起の象徴とされています。

武器はソ連製の「DP28軽機関銃」を装備しています。

(ゲームでも同じです)



購入は1944年8月〜1944年9月までのワルシャワ蜂起の間のみです。


SdKfz 251/1 (ポーランド)


こちらが上で紹介した「Kubus」装甲車と共にポーランド国内軍の装甲車輌であったもう一輌の車輌。

画像を見てもお分かりですが、ドイツ軍の「SdKfz 251/1」で、車体にはドイツ軍のマークは入っていますが、乗員して旗を振っているのはポーランド国内軍の部隊「クリバル」です。

正確には「SdKfz 251/1 Ausf.D」(D型)

この車輌は元は、ドイツ第5SS装甲師団「ヴィーキング」のものでしたが、ポーランド国内軍により8月14日に鹵獲されました。

(ワルシャワ蜂起が始まってから)

ちなみにこの2輌には名前が付けられていて、「Kubus」は「ウィニー」、「SdKfz 251/1」は「ヘンゼル」です。

上でも書きましたが、2輌の装甲車輌を率いた部隊「クリバル」は、8月23日にワルシャワ大学に突入します。

結果は失敗に終わり、部隊は撤退しますが、この戦いで「SdKfz 251/1」を指揮し、「クリバル」の指揮官でもあったアダム・デヴィッツ軍曹(画像で先頭で機関銃を構えている人物)が死亡してしまいました。

そして9月2日、2回目の突破作戦は、ドイツ軍が対戦車砲で攻撃してきたため、死傷者を出しながら撤退しました。

そして9月6日、「Kubus」と共に、路上に放棄しています。

なお、8月23日の攻撃の後、ヘンゼルこと「SdKfz251/1」は「Szary Wilk」(銀色狼)と改名されています。

1944年8月〜1944年9月のワルシャワ蜂起の間だけ購入可能

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