Steel Panthers World War 2   JAPANESE  HQ

> ユニットガイド

ATR 対戦車ライフル

Mauser 13.2mm (ドイツ)
T-Gewehr     (スペイン)
PzB 39 ATR      (ドイツ)
PzB M.SS.41     (ドイツ)
20mm Lahti  ATR  (フィンランド)
Type 97 ATR   (日本)
Boys AT-Rifle  (イギリス)(カナダ)
PzB Boys 782(e)  (ドイツ)
Boys Mod37 FCC (イタリア)
14mm pst kiv/37  (フィンランド)
7.92 kb.Ur wz.35  (ポーランド)
PzB 770(p)    (ドイツ)
FC Mod.35(p)   (イタリア)
PTRD obr.41 ATR (ソ連)(ポーランド)(チェコスロバキア)(ブルガリア)
PzB 783(r)   (ドイツ)
PTRS Obr.41 ATR  (ソ連)
PzB 784(r)   (ドイツ)
Solothurn  ATR  (ブルガリア)(オランダ)(ハンガリー)
Solothurn  M.39  (イタリア)
Solothurn  M.41  (イタリア)
20mm  Pvkan m/39 ATR / m/40 ATR  (スウェーデン)
20mm  Pvg m/42    (スウェーデン)
8mm G m/40  (スウェーデン)

Mauser 13.2mm  (ドイツ)

WW1で戦車の登場により、世界で初めて対戦車ライフルを開発したのはドイツです。

モーゼル社で作られた「Mauser 1918」、または「T-ゲヴェール

ゲームでは「13.2mm Mauser」として登場します。

口径13.2mm

生産は1918年に始まり、15800挺が作られました。

この銃の特徴はとにかくデカい。

銃身が長いので塹壕内から操作するのには非常に困難でした。


「Mauser 1918」の大きさを現す有名な写真。

とにかく撃った後の反動で非常に大きく、射撃後は射撃手も体を痛めたぐらい。

1916年に現れたイギリスの戦車に対抗するためにドイツはK弾という徹甲弾を開発し、この対戦車ライフルで使用しました。

1917年に初めて使用され、3回に1回は100mの距離で12mm装甲を貫通させることができましたが、その後イギリスは戦車の装甲を厚くしたため威力不足となりました。

射程は他の対戦車ライフルよりも短く500m(10へクス)、PEN値2の有効射程距離は350m(7へクス)

PEN(貫通値)は2

1930年1月から1939年9月まで購入可能


T-Gewehr (スペイン)


ドイツのマウザーM1918、またはT-ゲヴェール

スペインに登場するマウザーM1918ですが、1921年から1926年に行われたリーフ戦争で、モロッコのリーフ軍がフランスのルノーFT-17シュナイダーCA1に対応するために密輸で手に入れました。

またスペイン内戦でも購入しましたが、実戦では使用されなかったとも言われています。

たしかなことは分かりません。

PEN値2

PzB 39 ATR  (ドイツ)


パンツァービュクセ(Panzerbuchse)はドイツ語で対戦車ライフル。

1939年に製造が始まり、ポーランド戦では使用されました。

しかしポーランド戦車に対する戦果はほとんどなく、フランスとの戦いでは正面からの攻撃に対しては威力不足とされました。

口径7.92mm

口径は小さいので、これをカバーするのに、APCR弾(タングステン弾)を使用しましたが、それでもソ連戦車には歯が立ちませんでした。

そのため生産された40000挺のうち28000挺が改造され、銃身を短くしグレネードを発射できる「Granatebuchse 39」(GrB 39)となりました。

PEN値は3

PEN値3の有効射程は300m(6へクス)

射程は13

APCR弾を数発装備しています。

1939年9月から1943年5月まで購入可能

PzB M.SS.41  (ドイツ)


PzB M.SS.41は「Panzerbüchse Modell.SchutzStaffel 41」の略。

ドイツ軍の兵器ですが、チェコスロバキアで製造された対戦車ライフル。

武装親衛隊により発注されましたが、なかなか製造が進まず、1941年に生産が始まったものの、そのころには対戦車ライフルが無効化とされており、1943年には中止になりました。

わずか2000挺が作られ、武装親衛隊により使われました。

PEN値は3

PEN値3の有効射程は250m(5へクス)、APCR弾で300m(6へクス)

APCR弾(SABOT)を数発装備。

1941年1月から1943年12月まで購入可能

20mm Lahti ATR  (フィンランド)

フィンランドが開発した「ラーティ L-39」対戦車ライフル。

フィンランドはソ連との冬戦争(1939年)で、ソ連の装甲車や戦車に対する火器が不足していました。

13.2mmの機関銃では威力不足であり、20mmであれば装甲を撃ち抜けることが分かったことから、20mmの対戦車ライフルの開発を「Suomi M31」短機関銃を作りだしたアイモ・ラハティ氏が設計しました。

銃が大きく、弾薬箱などもあることから、このように二人で運用されました。

ソ連軍の自走砲のようなオープントップの車輌には非常に有効的だったそうで、他にも砲塔から身を出している戦車長を狙い撃ちしたそうです。

1944年の継続戦争ではソ連戦車の装甲が厚くなり、装甲を貫通できなくなりましたが、履帯や燃料タンクを狙い戦車を止めました。

航空機に対しての攻撃も有効的で対空砲としても使用されました。

約1900挺が生産され1960年代までフィンランド軍では現役でした。

カッコよさからコレクターには大人気だそうです。

PEN値は4

PEN値4の有効射程は500m(10へクス)

AP弾のみ使用

1941年7月から購入可能


Type 97  ATR (日本)


日本の九七式自動砲

日本軍の対戦車ライフルとも言われます。

1935年、中国軍がヴィッカーズ6トン戦車を購入したこと、満州国境でソ連と緊迫した状況になったことから、日本では対戦車ライフルの開発が急がれました。

1938年に完成、1939年から1943年まで生産され、全部で1108挺のみが作られました。

非常に高価でこの銃一挺で、ライフル銃100挺買えるほどでした。

また満州での部隊に優先配備されていました。

口径20mm

1939年のノモンハン事件でソ連の戦車、装甲車に対して使用されましたが、軽戦車に対しては有効的でなかったとされ、その後は対戦車火器ではなく、トーチカなどの歩兵支援兵器として使用されています。

PEN値4

PEN値4の有効射程は250m(5へクス)

データ上はHEAT弾を使用可能です。

しかしユニットにはHEAT弾を携帯していません。

このHEAT弾は「成形炸薬ジテ弾」(タ弾)と言われ、1943年ごろ開発はされましたが、九七式自動砲で実戦での使用があったのかは不明です。

HEAT弾を携帯していないのもそのためだと思われます。

九七式自動砲を元に開発された20mm固定機関砲Ho-3という航空機関砲があります。


Boys AT-Rifle  (イギリス)(カナダ)


イギリスのボーイズ対戦車ライフル

1937年に開発され、1937年から1940年まで62000挺が生産されました。

大戦初期のノルウェーやフランスの戦いでドイツ軍の1号戦車や2号戦車には有効的でしたが、対戦車ライフルとしての性能は低く、日本とのマレーの戦いでも無効だったと言われています。

イギリスの他、カナダでもMk.1型が少量ですが生産され、717挺がアメリカに売却されました。

車輌にも搭載され、ユニバーサルキャリア、モーリスCS0軽装甲車。モーリス偵察車、ハンバー軽装甲車、マーモンヘリントン装甲車、ロールスロイス装甲車などに搭載されています。

13.9mm弾

1943年からPIATに代わりました。

PEN値2

PEN値2の有効射程50m(1へクス)

ただしBest APは350m(7へクス)となっているので運次第。


PzB Boys 782(e)  (ドイツ)
Boys Mod37 FCC (イタリア)

イギリスのボーイズ対戦車ライフル

ドイツ軍は1940年のダンケルクの戦いの後、撤退したイギリス軍が放棄していった大量の兵器の中から多くのボーイズ対戦車ライフルを鹵獲し、PzB Boys 782(e)と名付け使用しました。

イタリアは北アフリカで鹵獲し、Boys Mod37 FCCとして使用されました。


14mm pst kiv/37  (フィンランド)

イギリスボーイズ対戦車ライフル

フィンランドは冬戦争の1940年にイギリスから100挺を購入、30挺がスウェーデンの義勇兵により使用されました。

また1940年にドイツがフランス戦で鹵獲した大量のボーイズ対戦車ライフルを200挺購入しました。

しかし自国のラハティに比べ性能に差がありすぎたため、兵士からはあまり評判がよくありませんでした。



7.92 kb.Ur wz.35 (ポーランド)


ポーランドのwz.35対戦車ライフル

1930年代に開発され、1938年から1939年に約3500挺が生産されました。

この銃が完成した当時、100m以内であれば全ての戦車の装甲を貫通できたことから、ポーランドでは1939年まで秘匿扱いにされていました。

また300mで4号戦車にも有効だったそうです。

7.92mm弾を使用する唯一の対戦車ライフルですが、口径が小さい分、発射速度が速く貫通力がありました。

PEN値3

PEN値3の有効射程50m、Best APでは350m


PzB 770(p)   (ドイツ)
FC Mod.35(p)   (イタリア)

ポーランドのwz.35対戦車ライフル

ドイツ軍はポーランド侵攻後、この銃を鹵獲して、PzB35(p)またはPzB770(p)と名付け使用しました。

イタリアでもFC Mod35(p)として使用されました。


PTRD obr.41 ATR 
(ソ連)(ポーランド)(チェコスロバキア)(ブルガリア)


手前がPTRD  奥がPTRS

ソ連のPTRD1941対戦車ライフル

ソ連にはもう一つPTRS1941という対戦車ライフルがありますが、こちらはデグチャレフのDを取ったPTRDの方です。

ソ連は1930年代に対戦車ライフルの開発が進められ、1938年に試作品がいくつか完成しますが、威力不足のため実用化には至りませんでした。

1939年ドイツのポーランド侵攻で、ポーランドの使用したwz.35対戦車ライフルがドイツ戦車に対して威力を発揮したことから、ソ連はこの銃を参考に再び開発が進みました。

1941年から1944年まで生産され280000挺が作られました。

主に赤軍により使用されており、1941年のモスクワ攻防戦で第16軍に配備され初めて実戦で使われドイツ軍を悩ませました。

過度の生産により故障が多く、兵士からは信頼が低かったとされています。

14.5mm弾

PEN値4

PEN値4の有効射程50m、Best APは250m

ポーランドではLWP(ポーランド人民軍)に供給されて使用されました。

チェコスロバキアではソ連で結成された第1チェコスロバキア軍に配備され使用されました。

ブルガリアには1945年に約300挺がソ連から送られて使用されました。


PzB 783(r)   (ドイツ)


ソ連のPTRD1941対戦車ライフル

ドイツ軍は鹵獲したPTRD1941をPzB783(r)と名付け使用しました。


PTRS Obr.41 ATR  (ソ連)


ソ連のPTRS1941対戦車ライフル

開発者セルゲイ・シモノフのSをとったPTRS

PTRDと同じ時期に開発されました。

1941年から1945年までに190000挺が生産されましたが、PTRSの方が少し遅く配備されました。

PTRDよりも重く複雑な構造ですが、こちらの方が射撃速度は速かったそうです。

14.5mm弾

PEN値4はPTRDと同じ

有効射程も同じ


PzB 784(r)   (ドイツ)

ソ連のPTRS1941対戦車ライフル

ドイツ軍は鹵獲した銃をPzB784(r)と名付け使用しました。


Solothurn  ATR  (ブルガリア)(オランダ)(ハンガリー)
Solothurn M.39  (イタリア)
Solothurn M.41 (イタリア)


スイスのゾロターン社が開発したゾロターン対戦車ライフル

ゾロターン社はスイスの武器製造会社ですが、この会社はドイツのラインメタル社の所有している会社でした。

これはドイツではWW1後のヴェルサイユ条約により武器の製造が禁止されていたため、スイスの会社で開発したということです。

なお「Solothrn」は「ソロトゥルン」と訳されるのが一般的ですが、wikiに従い「ゾロターン」とします。

ゾロターン対戦車ライフルには

S-18/100
S-18/1000
S-18/1100

がありますが、S-18/1000や1100は大型になるため対空砲や機関砲としても使用されました。

1930年に対空砲として開発されましたが、20mmの特殊徹甲弾を使用するため対戦車ライフルとしての改良が進められました。

どれくらいの数が作られたのかは分かっていません。

ゲームにはドイツ軍には登場しませんが、ドイツ軍はPzB 785として使用しました。

ハンガリーではS-18/100のライセンス生産が1943年までされ、「Pancelpuska」と呼ばれました。


ハンガリー軍のS-18/100

ハンガリーのトルディ1 M38戦車とチャボ装甲車に主砲として搭載されました。


トルディ1 38M

チャボ装甲車

ブルガリアではS-18/100を308挺を購入しました。

オランダは1940年の時点でS-18/100が約200挺があり、「Tankbucks ATR」と名付けられました。

イタリアではS-18/100と1000を約570挺を購入、S-18/1000がSolothurn M.41としてタンケッテL3-33に搭載されました。




PEN値は3

PEN値3の有効射程50m、Best APは300m

イタリアのL3-33豆戦車に搭載されているSolothurn M41(S-18/1000)はPEN値4です。


20mm Pvkan  m/39
20mm Pvkan  m/40
(スウェーデン)


ゾロターンS-18/1000

スイスのゾロターン対戦車ライフル

スウェーデンは1940年にS-18/1000を480挺を購入し、「Pvkan m/39  ATR」として使用しました。

PEN値4

PEN値4の有効射程50m、Best APは200m

またスウェーデンにはS-18/1100も登場します。


S-18/1100

どれくらい購入したのかは不明です。

一応、対戦車ライフルになっていますが、オートキャノン(全自動射撃)になっていて対空砲や機関砲にもなります。

PEN値はS-18/1000と同じですが射程が45へクスと伸びています。

ゲームではPvkan m/39、m/40は、歩兵のATユニットとしては登場せず、[MISC]の中の[Costal Defend](沿岸防衛)のユニットとしてのみ登場します。

ほぼ見かけることがないでしょうww


20mm Pvg m/42  (スウェーデン)


スウェーデンのカールグスタフPvg m/42対戦車ライフル

名称はライフルですがガス噴出式の無反動砲です。

カールグスタフというのはスウェーデンの兵器工廠のこと。

無反動砲はWW2では各国で開発されましたが、スウェーデンでは20mm口径の対戦車ライフルを開発しました。

1941年に完成、1945年までに1000挺のみが製造されました。

開発当時、性能的に問題なかったのですが、各国の戦車の装甲が厚くなったことで対戦車兵器としては有効的ではなくなり、生産は打ち切りとなりました。

AP弾のみ

PEN値4

PEN値4の有効射程50m、Best APは200m


8mm G m/40  (スウェーデン)


スウェーデンのG m/40対戦車ライフル

銃自体はドイツのKar 98kライフル銃です。

スウェーデンは1939年にドイツから5000挺を購入しました。

そして対戦車ライフルとして使用しましたが、7.92mm弾では威力不足であることから、スウェーデン国内で生産される機関銃の弾薬8mm×63mm patron m/32弾を使用できるように改造しました。

Geva m/40または、Pvg m/40と呼ばれています。

対戦車歩兵ユニットの第1火器としてのみ登場します。

PEN値は2

PEN値2の有効射程50m、Best APは350m