Steel Panthers World War 2 JAPANESE HQ
260 Panzer Company Albrecht攻略
3
＜10ターン＞
リューバニ村での戦闘が激しさを増してきた。
ソ連軍の歩兵部隊が次から次へと姿を現した。
いや決して現れたのではな い。
こちらが接近するまでじっと息を潜めているのだから。
3つ目のVHがその戦闘の焦点になっている。
手前まで来てはいるがVHを確保することができない。
それどころかソ連軍のマキシム重機関銃がどこからとなく撃ってくる。
「戦車であの建物を砲撃してくれ！」
歩兵部隊の隊長らしき人物が戦車長に向かってそう叫んでいる。
指示を受けた4号戦車は建物に照準を合わせた。
このような密集した場所では戦車から敵を見つけるのは困難である。
そのため歩兵は支援砲撃をしてほしい場合、自らが戦車に駆け寄り伝達した。
村の外側から回り込み敵の機関銃部隊がいる家に榴弾をぶっ放した。
７５mm砲の威力は歩兵には十分だった。
２発、３発と撃つとたちまち敵は後退した。
現在、死傷者数２２名
激戦中の３番目のVH（実際はVH上に煙幕有）
＜１１ターン＞
偵察隊から連絡が入る。（上図で一番の上の�弦羸鐚屬硫爾砲い詆�隊）
「前方に複数の部隊発見！」
4番目のVHを守る敵部隊であろう。
またしてもSU-76Pが一台道路上にいるのが確認できる。
その他に全部で３ つの部隊がいる。
偵察部隊は実にいい仕事をしてくれる。
まだ敵に発見されていないのだ。
だが敵の歩兵は偵察隊がいる建物の隣にもいる。
普通ならば引き返したいところだが、移動力を使い切ったので引き返せない。
「どうする！」
偵察隊の隊長は一か八か攻撃してみるか、それともこのままにしておくか、一瞬考えた。
隣接する敵歩兵に攻撃をしてみたところで、その数倍の火力でもって反撃されるのは分かりきっている。
だがこのまま野垂れ死にするわけには・・・
と、そこへ戦車のエンジン音とキャタピラ音が聞こえてきた。
「！」
も しやこの音は！すぐにそれが味方の4号戦車の音であることはわかった。
4号戦車はすぐに狙いを定め、敵のいる建物に主砲を発射した。
「ZUGOOON !」
そしてSU-76Pにも攻撃を加える。
残念ながらSU-76Pには命中しなかったが敵は撃ち返してこない。
機銃の攻撃により戦車の乗員はパニックしているのだろう。
この戦車の攻撃 により偵察隊は隣にいる敵の歩兵部隊のみを攻撃すればよくなった。
偵察隊の隊員は4名。
一 方、隣の建物の敵歩兵部隊はその倍以上はいるだろう。
「準備OKです」
それぞれが腰ベルトに手榴弾をはさみ、手にはMP40を構えた。
「GO！」
隊長の命令の元、4名の偵察隊員は隣の建物に侵入し先制攻撃をした。
「DADADADA」
すぐにMP40の弾倉が空になり、すばやく交換する。
その隙に別の隊員は手榴弾を投げつけた。
「DOOON ！」
建物の内部で爆発が起こり、ソ連兵の叫び声が響いた。
そして手榴弾をもう一度投げた。
戦闘は一瞬で片が付いた。
ソ連歩兵は数名の死傷者を出し、建物の外へと退却したのだ。
しかも偵察隊は全員無事である。
ゲームをやっているプレーヤーの99％は実際に戦場を経験したことのない平凡な人間です。
僕も当然その一人ですが、できうる限りの妄想をしながらゲームをしていると、いろんなことがわかってきます。
たとえば、偵察隊の任務というのは過酷なものだったんだということもその一つです。
気づかれないように敵を発見することができればベストですが、そのような幸運が続くとは限りません。
即ち敵を見つけたけれども、敵に見つかってしまえば、ほぼ無抵抗に近いような戦力ですから、それこそ全滅する危険性があります。
ですのである程度は経験の豊富な兵士が偵察隊に抜擢されたんだと思いま す。
SPWW2でも偵察部隊の経験値は高くなっており、階級もそれ相応なものです。
こういう部隊の活躍が戦記で読めるにはドイツ語を駆使しなければならないんでしょが、たとえ無理でもゲームでそれを体験できることはうれしい限りです。
一方、激しい戦闘を展開していた村の南では3番目のVHを確保することに成功した。
ここでは昨日の反省を生かすことにした。
それはこれまで市街戦の戦闘では戦車を単独で前に出すことは危険極まりないことであり、ましてモロトフカクテルを装備しているソ連歩兵の近接強襲を受ければ、一撃で戦車はやられる確率が高いということは十二分に承知であるので、それだけはできないと考えていた。
だがそのような教本・マニュアルどおりのやり方に従っていては、戦場に勝利の女神は舞い降りてこないのではないか、まして戦車は戦場で歩兵を支えるもので もあり、単なる兵器という以上に歩兵を守る役割をしてこその戦車ではないだろうかと以前domo戦記外伝１を書いていてそう思うようになった。
そこで危険を承知で戦車を前に出すことにした。
もちろんその足で3番目のVHを確保したわけである。
だが・・・
やはり敵の攻撃を受けた。
近接強襲（抑圧のない歩兵が隣接してき た戦車に対してする恐怖の突撃攻撃）によりモロトフカクテルで攻撃してきたのだ。
火炎瓶が4号戦車に投げ込まれ た。
「GACYAN !」
ガラスが割れると同時に火が車上で燃え上がる。
ガソリンに引火すれば誘爆するかもしれない。
だがなんとか持ちこたえた。
これを見た歩兵の士気があがる。
すぐさま敵歩兵を蹴散らした。
そして炎で燃え上がるVHを占領 することに成功した。
3番目のVHを確保した様子（実際はVH上に炎が上がっている）
＜12ターン＞
ソ連軍には１０７mm迫撃砲が２門ほどあるのだろう。
その砲弾がこのターンの初めに再び後方に降り注いだ。
「ふん、またいつものやつだ」
と、定評のあるソ連軍の砲撃要請の照準の遅さと悪さに高をくくった。
だがよく見ると、後方をついてきていた部隊がいない。
「おかしいぞ」
部隊編成画面で確認してみると、MG34部隊が一つ壊滅していた・・・
「さっきの画面では当たった感じはなかったんだ が・・」
どういういきさつかで壊滅したかは分からないが、気が狂ってどこかに逃亡してしまったのか、それとも直撃 弾でも喰らって木っ端微塵の肉片になっちまったのだろうか。
だが事態はそれだけではなかった。
出血が止まらない。
歩兵部隊で壊滅した部隊は出てないが、半数近くなった部隊が続出している。
だがそれでもドイツ軍は士気チェック（抑圧回復）に成功する。
そして再び前進をする。
過酷な戦いだ。
正直、マップを見ているだけで、プレイしている方の胸がキューとつまりそうになってくる。
道路を挟んで敵味方が入り乱れ、建物からは火の手があがっており、砲煙で一寸前が全く見えない。
本当に２次元のマッ プなんだろうか。
もしかして今はやりの3D、いや見ているとこっちも煙でむせそうになってくるということはもしかして4Ｄではないだ ろうか。
なぜだろう。
画面を凝視していると逃げ出したくなってくるのは。
それは毎日、たった１ターンしか進んでないことが原因かもしれない。
（でもこういう状況を楽しんでいるんですがね）
このターン４つ目のVHを獲ることができなかった。
＜１３ターン＞
いきなり先ほどの偵察部隊が目の前でDShK重機関銃の攻撃を受けて壊滅した。
愛称「デシューカ」と呼ばれたこの機関銃は、射撃音から もそのすごさを感じるが、破壊力も桁違いだった。
12.7mm銃弾が建物を貫き、屋内にいた4名を蜂の巣にしたのだ。
「恐るべし武器だ・・」
これを見ていた一人の狙撃手は茂みに身を隠し丁寧に機関銃部隊を狙った。
確実に狙いを定めた。
さあ、13ターンまできた。
そろそろ急がなければならない。
司令部にいるベッカー中佐も気になっていた。
「味方の損害を恐れるあまり、丁寧にそして慎重になりすぎていないだろうか」
ということを。
「いやここまではよくやっている」
ベッカー中佐はそう判断している。
だがそのときだった。
思わぬ朗報が入ってきた。
「中佐！VHの確保に成功したという報告です」
「どこだ」
「それが」
「ど、どうした？」
「新たに4つ確保したとのことです」
「な、何！」
なんとこのターンに4つの VHを確保したというのだ。
場所はリューバニ村の２つと、リューバニとカラブノーオ村を結ぶ街道上の２つだ。
街道上の2つはこれまであまり活躍する場面がなかったせいか、ほとんど無視されていた戦車中隊が確保したものだ。
これでVHの合計は合わせて7つとなった。
なんだか調子に乗ってきた。
＜14ターン＞
ソ連軍のターンにおけるソ連軍の反撃がまばらになってきた。
これは相当の損害がでていると見ていいと思う。
ちょうど現在、リューバニ村の半分をドイツ軍が制圧した展開になっている。
だが建物を一つ一つしらみつぶしにしていっ たため、時間がかかったことはやむをえない。
市街戦の基本は歩兵で敵を発見したら戦車の援護、そして歩兵による制圧。
ただし11ターンでは現状打破のために戦車を単独で突っ込ませるという賭けにでた。
しかし基本はやはりまず歩兵そして戦車、そのあと歩兵だ。
歩兵を前進させるとき、明らかにその向こうに敵がいるのが分かっており、しかもその敵が 「Pinned」になっている場合などは、隣接して敵に撃たれやしないかハラハラドキドキする。
このハラハラドキ ドキ感がたまらない。
「Pinned」（釘付け）状態なので大丈夫と安心していると、意外と反撃を喰らうことが SPWW2では多いような気がする。
こういう不確定な要素がゲームを面白くさせる。
「中隊長、ソ連兵です」
おおっと、無駄口を叩いてる場合じゃなかった。
ここは戦場だ。
北からソ連歩兵が接近しているらしい。
多分、リューバニの後方にいた部隊であろう。
これは予想外の出来事だ。
我々にはこの部隊と相手をする予備戦力がない。
なので戦車と狙撃兵で蹴散らすことになった。
4 号戦車のアルブレヒト中隊長はすぐさま300ｍ前方の敵に対して榴弾を放った。
「もう一息だ」
歩兵部隊の小隊長はそういって部下を励ます。
そしてタバコを取り出して部下に勧め た。
一方、南で敵の歩兵、対戦車砲と遭遇した戦車中隊の方はどうやら動き があるみたいだ。
ソ連軍の増援部隊を壊滅させたという報告が入ってきた。
損害は3号戦車が１両、移動不能になっただけだった。
少し戦車中隊についてふれておこう。
戦車中隊は二手に分かれている。
一つはリューバニ村にいる4号戦車４両、ここには中隊長も含まれる。
もう一つは3号４両と4号２両からなる部隊だ。
（移動不能の１両は数に入れない）
ここで中隊長はリューバニ村で戦闘に巻き込まれているため、中隊の指示は3号戦車のストリーゼル中尉がすることになった。
中尉は4号戦車の２両はリューバニに向かうように指示をだした。
即ち、リューバニで戦っている自分の小隊に合流しろということだ。
だが単なる合流ではない。
リューバニ村の背後から侵入するのだ。
そして3号戦車４両は （54.73）にある道路上のVHを確保するために前進することになった。
これは引き続きソ連軍の増援部隊を警戒すること意味をある。
ゲームは折り返し地点を迎えようとしていた。
１４ターン終了時の図
（○の中の８〜１１は今後の目標とさ れる VH）
＜15ターン＞
予定通り、このターンは戦車隊によりVHを一つ確保できた。
これはカラブノーオ村に続く道路上にあるもので、付近にソ連軍のオートバイ部隊が1部隊いただけだったため、難なく前進し確保した。
ここまできて4両の3号戦車の乗員は一息ついた。
そしてその4両を率いるストリーゼル中尉は警戒を怠らないように各車に指示をだした。
オートバイ兵は敵の偵察部隊であろう。
もうすでに我々の位置は伝わっている可能性が高い。
「どうしますか？」
小休止の間、乗員はしばしタバコを吸った。
カラブノーオ村までは約700m。
だが回りは雪の積もった林に囲まれていて、敵が潜んでいるかもしれない。
「どうも臭いますな」
「そうだな」
決して砲手がうんこをもらしたのではない。
敵が潜んでいそうだということだ。
この村の入り口である道路は、左右に建物が建っており、待ち伏せには格好の場所だ。
前進するか、それともこれ以上進むのを辞めるか・・
中尉は難しい判断を迫られた。
現在の死傷者数：およそ40名
VH 確保数：８個（21個中）
＜16 ターン＞
結局、ストリーゼル中尉はもうしばらく様子を見ることにした。
1両の3号戦車が策敵のために100ｍほど前進したときだった。
雪原の中に人の群れが見えた。
「敵だ！」
すかさず双眼鏡で確認する。
間違いなソ連兵だ。
だがこいつらは Conscript、即ち徴集兵であった。
なので士気は一般の兵士に比べて低く、おまけに武器もライフル銃しか携帯してない部隊もある。
「攻撃！」
3号戦車は敵歩兵に対して攻撃を開始した。
だがどの車両も榴弾が残り２、３発しか残っていない。
なので機銃のみで応戦する。
一方、リューバニ村の方ではさらに中央のVHを一つ確保することに成功 した。
我々は村の西から東に向かって進軍しているいるわけだが、北からのソ連軍の反撃が思わぬ事態を引き起こしていることにようやく気づいた。
北からのソ連軍は歩兵のみであり、多分2個小隊ほどであろうか。
だが50mm迫撃砲で支援されているらしく、砲弾が降ってきた。
ご存知のように50mm迫撃砲はそんなに射程が長くない。
その代わりに命中率はいい。
しかもこの北からの反撃にドイツ軍は4号戦車1両と狙撃兵１人、そして歩兵分隊が１個のみであ る。
（ここを守っていた歩兵分隊が1個壊滅してしまった）
急いでMG34部隊を向かわせた。
これだけで守りきれるのか！
北からやってきたソ連兵との戦闘状況
確保したＶ数：9個（21個中）
損害：多数
＜ソ連軍の16ターン＞
「ウラー！！ウラー！」
「くそ！やつら突っ込んでくるぞ！」
ソ連軍はしぶとかった。
北からもそしてリューバニ村の東からも、またカラブノーオ村からもソ連兵は恐れを知らないのか突撃してくる。
かろうじて戦車で防衛はしているものの、歩兵はソ連歩兵の攻撃を受けると、損害が続出した。
そのときだ。
カラブノーオ村から現れた徴集兵たちを機銃で掃討してた3号戦車の車両に砲弾が撃ちこまれた。
「PAK！！」
先頭車両の乗員がそれに気づいたときには既にソ連軍の対戦車砲は2発目を装填していた。
だが敵のPAKの位置がわからない。
「DOGAAAAN！！」
５７mm対戦車砲の砲弾が命中した。
一瞬で3号戦車は火炎に包まれる。
２名は脱出したが、残りの３名は助からなかった。
＜17ターン＞
まずはリューバニ村から話を進めよう。
ついに血路が開かれ、リューバニ村のNo.9（前出の図）のVHが確保された。
14 ターンで応援に駆けつけた2両の4号戦車が東から、そして西からの部隊とでソ連軍を挟み込む形となり、それが功を奏しここを守っていたソ連兵をあぶりだす ことに成功した。
基本的にはソ連軍は退却、潰走するときはマップの東、即ち右端に向かって後退する。
なので東から包囲できればこれらのソ連軍は容易に包囲することができる。
（潰走している部隊のへクスに戦車が侵入すれば、大抵降伏します）
このVHを確保できたことは非常に大きい。
なぜならこのVH上からはNo.11のVHが視界に入るからだ。
その上、傷ついたソ連軍の部隊は群れをなして退却、潰走中であることがわかった。
なので苦戦が続いているNo.10の VHは、No.11を確保したあとにじわりと包囲していく方針に転換していくことにする。
No.10の周りはまだ 元気なソ連部隊がいるらしく被害が続出している。
さあ残りはさきほど１両が撃破された3号戦車の方を見てみよう。
PAK の姿が見えない。
その前になんとかして脱出した2名の乗員を救いたい。
だが3号戦車は煙幕弾を搭載しておらず、ここは脱出した乗員が携帯している歩兵用の煙幕を使って自力で脱出してもらうことにする。
決して見捨てたわけではな いということを分かっていただきたい。
そして各車両はどうしたかというと、ここでSPWW2でのみ使用することができる必殺技を使うことにした。
それが車両のバック（後進）である！
SPWAWゲーマーが夢にまで見た車両の後進。
なぜにこんな簡単なことがSPWAWではできないのか。
かつてSPWAWをやっているときは、モヤモヤしながら夜を明かしたものだった。
それがSPWW2では意図も簡単にできる。
「８」 キーを押せば、そのままバックするのだ。
ああ・・これが夢にまで見たバックかぁ・・
などと感慨深げに3両をバックさせた。
現在のVH確保数：10個（21個 中）
損害：多数
＜18ターン＞
どういうしたことだろう。
戦況はドイツ軍が押しているのだが、ここにきてソ連軍のクリティカルヒットが連発している。
先ほどの57�仟仞鐚嵋� の一撃、そして今度は107mm迫撃砲の砲弾が4号戦車の砲塔に2回も命中し、なんと主砲と砲塔機銃が損傷してしまうという事態が発生したのだ。
この4号戦車はアルブレヒト中隊長の車両で、北からのソ連軍の反撃を食い止めていた唯一の車両であった。
「援護求む」
アルブレヒト中隊長は他の車両に連絡を取った。
主砲と砲塔機銃をやら れては残す武器は無線手による機銃攻撃しか攻撃する手段がない。
すぐさま1両の4号戦車が応援に駆けつけることになった。
「あと少しだ」
兵士の誰もがそう思っている。
プレイしている自分自身もそう思っている。
だがそれとは裏腹にプレイが進まない。
いや手が動かないのだ。
どこにソ連兵がいるのか、もうい ないだろうと思うといたり、大丈夫だろうと思うとガツンとやられたり、なかなかやるなあ感心しながら、ニヤニヤしている有様だ。
しかもだ！
道路上の13ターンに確保したVHが一つソ連軍に獲り返されているではないか！
これにはさすがに目を疑った。
道路の北と南は完全に封鎖していたのに一体どこから現れたんだぁ？
至急3�傾羸鐚屬�1両、VHの方に回すことにした。
いるではないか。
VHの上に歩兵部隊が！
（なぜかゴキブリを発見したときの感覚と似ている）
だがどこにいたんだろう。
ソ連軍の心理作戦にはまって完全に混乱している。
現在のVH確保数：9個（21個中）
損 害： 多いよ
＜19ターン＞
このターンの始まりにものすごいソ連兵が退却していく音が聞こえた。
その証拠にリューバニ村を守っていたソ連兵が大挙となして村を脱出していくのが確認できた。
そこを待ち構えている4号戦車で逃げる部隊の追撃が行われる。
ええ？残酷だと！
ならば降伏すればいいだけの話ではないか！
ほぼ無抵抗のま まリューバニ村にあるNo10とNo11の二つのVHを確保した。
これで村中央にあるVHは全て確保したことになる。
司令部にも直ちに報告された。
早いところ決着をつけなければならないと判断しているようだ。
ソ連軍も戦力の大半を 失っているだろうが、ドイツ軍でも士気チェック（抑圧回復） に成功しなくなっているからだ。
従って抑圧が減少しない部隊はその場でじっとしているほかはない。
また先ほど面白いことが起こった。
8ターンに45mm対戦車砲を喰らい移動不能になっていた3号戦車の乗員5名は、 先のソ連軍の18ターンのときに戦車を放棄し脱出しているではないか！
許される行為か、許されない行為なのか・・
別に抑圧があがっていたわけではないのに、勝手に脱出するとは。
車内で一体どんな会話がなされていたんだろう。
脱出する派と残る派とに分かれたのだろうか。
多数決で脱出することになったのだろうか。
それとも戦車長がコイントスをして決めたのだろうか。
あるいは派閥対抗のあっちむいてホイでもしたのだろうか。
本来なら直ちに戦車に再搭乗させるべきなのだが、面白いのでどこまで逃げていくのか放置してみることにする。
またカラブノーオ村付近の3号戦車の方はどうなったかというと、ソ連兵の徴集部隊が2個小隊とライフル歩兵も加わり、戦車に向かって無謀とも思える前進をしてき ている。
「ありえねえ」
3号戦車の武器はもうMG34だけになっている。
その空薬莢が車内にあふれかえった。
後退することもできたが、今いる場所のVHだけはなんとか死守しなければならな い
現在確保しているVH数：１１個（21個中）
損害：多いって
＜20ターン＞
最終局面を迎えつつあると言っておこう。
ソ連軍は大損害を被り退却中である。
残った一部の部隊が抵抗をするが、ド イツ軍との火力の差はくつがえせない。
一気に行きたいところである。
リューバニ村では北にある大聖堂の中にあるVHの確保とその後方にある最後のVHを奪いにいく。
大聖堂のVHは建物の中にあるため戦車では獲れない。
歩兵が頼みだが、この大聖堂にはまだ敵が潜んでいる可能性があるだろう。
そして道路上のVHがまたしてもソ連軍に獲られている。
なんてこった。
一つは獲り返したが、もう一つはVHを死守するかの如く、複数の歩兵がたむろしている。
結局、こいつらがどこから出てきたのか不明のまま だが、奪われたものは獲り返さなくてはいけない。
そして一番の問題はあのConscript、徴集兵どもだ。
わずか戦車2両で大量の歩兵を相手にしなければならない。
「最後まで諦めるな」
榴弾を撃ちつくした3号戦車は主武器となった機銃だけが頼りとなっている。
機銃だけでどれだけ持ちこたえられるか。
恐るべき徴集兵部隊と立ち向かう2両の3号戦車
＜21ターン〜＞
＜21・ 22ターン＞
リューバニ村は静けさを取り戻しつつあった。
ここを守っていたソ連軍は既に見当たらない。
戦闘で死傷 したか、あるいは生き残った者は村から逃げ出したのだろう。
その逃げ出した奴らを東の方で掃討している。
ただカラブノーオ村付近での徴集兵はまだ頑強だ。
無理だと分かっていても戦車に立ち向かってくる。
100m （2へクス）前まで接近してきた部隊もいた。
20ターンに司令部はここに砲撃支援の要請をすることにした。
＜23ターン＞
ついにリューバニ村の全てのＶＨを確保する。
＜24ターン＞
待ちに待った支援砲撃が始まった。
だがそれは予想を遥かに超えるものとなった。
徴集兵の群れの 中に次々と砲弾が突き刺さる。
10.5ｃｍ砲弾のため隣接した場所にも効果がある。
阿鼻叫喚 となった。
身を隠す物が何もないため被害が拡大してしまっている。
「う おー！」
戦車の中で乗員たちは歓声を上げた。
戦車の乗員がこれほど支援砲撃がありがたく感じたことはこれまでにあまりなかったことだ。
さあ、ゲームもいよいよ最後になってきた。
＜25〜29 ターン＞
砲撃で吹き飛ばされた徴集兵であったが、路上で撃破された3号の物陰まで忍び寄り近づいてくる。
これも撃退する。
すでに機銃の弾も残りわずかになってきた。
戦車の機銃や砲弾を全て使い切るな んて久しぶりの戦いになった。
4号戦車を1両応援に回して徴集兵の猛攻をなんとか耐え忍ぶ。
やがてソ連軍は諦めたように後退していった。
そのソ連兵を追撃しようと道路を外れ雪原に出たところを57mm対戦車砲に撃たれ、戦車は損傷、乗員が2名死傷したが、戦車はそのまま自力で後退した。
戦闘は終わった。
リューバニ村の確保は成功したが、カラブノーオ村は確保できなかった。
兵士たちは疲れ冷え切った体を暖めるため暖をと る。
しばしの休息も与えられた。
史実ではほとんどの兵士が負傷・死亡しわ ずか数名の兵士しか生き残らなかったことを彼らは知らない。
終わり
＜ゲーム結果と感想＞
歩兵の損害はご覧の通り66名、これが多いのか少ないのかはわかりません。
戦車は撃破されたのが1両、その他損傷を受けたのが2両。
確保したＶＨは14個 （21個中）
結果はMVです。
ちょっと29ターンは長かったかな、攻略を書くとしたらもう少し短い方が読みやすかったかもしれませんね。
でもやってて史実通り、予想以上にソ連軍が頑強で よく戦ってくれたので中だるみは幸いしませんでした。
このシナリオは作戦立案で、どのような作戦を立てるのかが重要な分岐になるものでした。
今回は慎重に行き過ぎたこともあり、カラブノーオ村まで攻撃できなかったんですが、そ もそもこのシナリオは歩兵部隊をカラブノーオ村に回すのは不可能なことではないかと思います。
なのでもしカラブ ノーオ村を攻撃するならば、戦車部隊のみでの攻撃しか可能性はないと思います。
ならば戦車部隊でカラブノーオ村を 攻撃したとしたらどうなっていたのでしょう。
全ての戦車をカラブノーオ村に回し、リューバニ村は歩兵だけで攻撃す るとしたら・・・どちらも尋常じゃない損害が出ることは予想できそうです。
史実ではそちらの方にむしろ近かったよ うな気がします。
シナリオデザイナーもそのようなことを考慮しながら制作したのではないでしょうか。
う 〜ん、でもなあ、戦車部隊だけであの村を攻略するなんて・・・そんな作戦立てられるのはモーデル並みの指揮官じゃないと無理かも、マジで。
ということで、可もなく不可もない攻略となってしまいましたが、いかがでしたでしょう。
これに懲りずにまた次回をお楽しみに！
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