Steel Panthers World War 2 JAPANESE HQ
260 Panzer Company Albrecht攻略
2
「時間だ」
アルブレヒト大尉が砲塔のキューポラから上半身を外に出し、各戦車長に指示を出した。
【SCENARIO 260 】
1942年1月28日 午前7時
ドイツ軍（ADVANCE) vs ソ連軍（DELAY)
戦場：リューバニ（第一次ルジェフ攻防戦）
29ターン
天候：吹雪（視界11）
ドイツ軍：
ダスライヒ師団から特別編成されたSS機甲擲弾兵連隊「デア・フェラー」と第１装甲師団の第11 「アルブレヒト」装甲中隊
ソ連軍：
ルジェフの戦線を突破した第39軍（大隊規模）
＜1ターン＞
歩兵部隊がばらばらと前進移動を始める。
だが雪が行く手を阻む。
道路上の部隊はまだそれでもましな方だが、道路を一歩外れると深く積 もった雪の上を歩くのに時間がかかる。
なのでなるべく歩兵部隊は道路を使って前進させなければならない。
先頭を偵察隊が行く。
歩兵部隊がそのあとを追う。
とそのとき、
「DADADADA」
「DADADADA」
いきなり敵が機関銃を撃ってきた。
「畜生！1ターン目から撃ってきやがる！」
視界が11へクス（550m）しか効かないために思わず発砲したのだろうか、それとも視界に入ってきた敵に対しては発砲許可が でていたのだろうか。
いずれにしても敵の重機関銃の位置が把握できた。
戦車中隊の方も積もった雪の上をのたのたと 前進する。
こんなときに一番気を使うのは操縦手だろう。
雪の上でもなるべく安全なところを走行しなければいけない。
突然、穴があった りすることもありえるからだ。
（snow -driftsという地形は要注意！ここに入ると車両は移動不能になる可能性大）
3号戦車、4号戦車は共にリューバニ村に向けて前進をした。
最後に10.5cmの歩兵砲の要請だ。
今回は事前登録がされていないので、初めから要請しなければいけない。
しかしFO（前線観測員）がいない、そのため一番遅延時 間の早いA0司令部で要請しても2.5の遅延時間が発生することになる。即ち、４ターンにならないと砲撃は始まらないということである。
（現在１ターン、遅延時間が2.5なので4ターン始めになる）
場所はリューバニ村のVHがある（32.47）にまず照準を要請した。
ドイツ軍は司令部を除いた全てのユニットが移動をした。
ソ連軍はいきなりマキシム 機関銃を撃ってきた！
＜2ターン＞
1ターンのソ連軍攻撃は全く何もなかった。
さあ2ターンだ。
先ほどのマキシム機関銃はまだ処理できていない。
この距離からの歩兵による攻撃では射程からして 完全に不利であるため、歩兵では攻撃せずに、MG３４で対処したいところだが、このターンもMGの視界には入らない。
機関銃は10へクス以上の中距離で使われるとその強さを発揮する。
特に遮蔽物のない地形を前進する歩兵はまたとない目標物になる。
しかも今回のドイツ軍のように部隊が固まって前進しているときなどは、その周囲にいる部隊ま で抑圧があがってしまう。
これが厄介だ。
たとえ損害が出ないにしても抑圧があがれば、移動力が減り、足止めを喰らってしまうのだ。
だがこれはゲームだけでなく実際もそうであろう。
戦場で機関銃の攻撃を受ければ、100メートル以内の兵士は一時的に地面に伏せるか、何かに身を隠そうとするだろう。
このようなケースで攻撃を受けていないからといって、移動力も抑圧もあがらないというのは逆に馬鹿げた話である。
このターンも部隊を続々と前進させた。
戦車中隊の3号、4号は村にさらに接近させ、H小隊即ちアルブレヒト中隊長車と同伴の１台は先ほどのマキシム機関銃を処理するためにそちらに移動、そして攻撃をした。（結果はなし）
なお今回、歩兵の煙幕に関しては「しばりルール」を適用することにした。
「しばりルール」と言っても皆様はお好きな縄でしばられたり、亀甲しばりをするものではな い。
「歩兵は移動後・攻撃 後に煙幕を用いて敵の視界から姿を消すことはできない」というルールである。
具体的に言うと、移動前は煙幕を使用して移動することはもちろん 可能、移動中も可能であるが、全ての行動を終えたあとに煙幕で雲隠れすることはだめという意味である。
と いうことで2ターンは何もなく終了した。
＜3ターン＞
歩兵部隊がリューバニ村に近づくにつれてソ連軍の守備隊の動きが慌しくなってきた。
もう一つのマキシム機関銃も姿を見せ、他にも歩兵部隊からのLMG（軽機関銃）が攻撃を仕掛けてくる。
こういう事態にいつも冷静なのが先頭をいく偵察隊である。
（偵察とか斥候とかという言葉が日本語にはあり、あまりどれがどうなのかよくわからない）
攻撃を受けた歩兵部隊がどこから攻撃を受けたか、火点を探し出しそして敵を見つけ出す。
SPWW2では偵察隊は非常に見つけにくく（サイズが最小のものは発見されにくい）なっているため、偵察隊の使い方が戦場での優位を作り出す。
4 号戦車も支援攻撃をする。75ミリ砲から榴弾がソ連軍の陣取る家屋にぶち込まれる。
「DOGAAAN！」
空中で数発の榴弾が炸裂する。
一つのMG部隊を後退させた。
援護射撃が効いているうちに歩兵たちは前進をした。
ここまでは順調のようだ。
＜4ターン＞
偵察隊前進→歩兵前進→敵の反撃→戦車の支援砲撃→歩兵前進
このような行動が繰り返される。
（途中に煙幕を張りま すが）
なんだ！つまらねえ！とお嘆きの貴兄もおられましょう。
だが諸貴兄に朗報が。
損害でてます、ハイ・・
もう歩兵部隊の損害が7名ほど♪〜
どうですか、ちったぁ面白くなったでしょ♪〜
上の図の他にも2分隊ほど隠れていてそいつらに撃たれました♪〜
3号戦車がリューバニ村の後方の道路、即ちソ連軍の増援部隊が入ってくるであろう侵入口を視界に捉えた。
敵の増援部隊よりも早く到着したようだ。
4号戦車は全て歩兵の支援にまわすことにした。
そしてこのターンの始めには盤外砲として戦線後方にいる10.5ｃｍ 歩兵砲からの砲撃が見事、正確に着弾した。
やつらなかなかいい腕をしてやがるぜ。
SPWW2は建物が壊れると「ガチャーン」とガラスの割れる音がするがこれが新鮮でいい。
＜5ターン＞
彼は定位置について身動き一つしなかった。
構えたライフル銃のスコープの先にはソ連兵が捉えられていた。
彼が引き金を引 けばそのソ連兵には確実に死が訪れるだろう。
「DAAAN」
銃声が一発雪原にこだました。
と、同時に一人のソ連兵が床にドサッと倒れる。
それを見た他の兵士は慌ててその建物から逃げるように後退した。
そして歩兵部隊はさらに前進する。
最後まで抵抗していた LMGを持った部隊も戦車の榴弾を喰らい沈黙した。
村の最前線で我々を迎えたソ連部隊は全て退却したようだ。
だが油断してはならない。
こいつら全員がモロトフカクテルを携帯していたからだ。
しかも隣接していない戦車に対しては何の反撃もしてこない。
訓練されている部隊なのか、それとも臆病になっただけなのか・・
いずれにしてもこの村は少々不気味でもある。
村の後方を警戒任務にあたっている3号戦車の方も何の異状もなしとの報告がされている。
一度銃声がやむと、あとは雪が全ての音を掻き消してしまう。
静寂が訪れるのだ。
だがこれがこれから訪れる激しい戦闘の予告だったのだ。
＜ソ連軍の5ターン＞
そのときだった。
「2時に敵発見！」
3号戦車の戦車長の冷静な声がインターカムから流れた。
その方向には敵の対戦車砲が数門確認できる。
だがまだ射撃体勢には入っていない。
即ち先ほどま で牽引していた砲を慌てて固定しているのだ。
その証拠に砲を牽引する車両komsomolez(なんて呼ぶか知らない）が見える。
「いつでも撃てます！」と装填手
「ファイオー」戦車長は指示を出した。
各車が一斉に射撃を開始した。
＜6ターン＞
ソ連軍の迫撃砲弾が我々のいないところに降り注ぐ。
ドイツ軍の10.5cm歩兵砲も後方から支援砲撃が続く。
一気に戦場が慌しくなったかと思うと、あちこちから砲煙が上った。
先ほどの攻撃で3号戦車がソ連軍の牽引トラクターを 1台撃破しただけだった。
しかも砲は全て下ろされ固定されつつある。
45mmATGは3号戦車の装甲程度ならば、軽くぶち抜ける危険な砲である。
まだ序盤だ。
こんなとこで戦車を失いたくはない。
なるべく接近せずにできる限り迅速に砲を除去することが望まれた。
だが視界ぎりぎりの距離１１へクス（５５０m）では敵に致命的な損害を与えることができない。
対戦車砲は目標物としては小さいためなかなか命中しにくいためだ。
とそのとき対戦車砲の側面にソ連歩兵の姿を発見した。
「敵歩兵！」
3号戦車が一直線に並んだ。
そうしなければ敵歩兵を攻撃できない。
3号戦車５台だけでは火力の数的に不利になってきた。
なので�弦羸鐚屬皹�援に駆けつけさせる。
当然、�弦罎魑澑腓妨�かわせたことで、リューバニ村の歩兵への援護は手薄になった。
それでも歩兵たちはなんとか村の建物までたどり着いた。
あとは歩兵の活躍に期待するとしよう。
（今回は砲弾も豊富なので砲 撃要請は絶え間なくします。同じところで照準し、照準修正ボタンを押して少しずつずらしてやります。そうすれば「0.3」ぐらいで撃てるはず）
＜ソ連軍の６ターン＞
「GWAN ！」
「DOWWN」
金属のぶつかりあう鈍い音が続いた。
「やばいぞ！」
ソ連軍の45mm対戦車砲が猛烈な反撃をしてきたのだ。
もちろん3号戦車の50mm主砲も応戦する。
激しい、息を呑む戦い
（実際、できることはないのでひやひやしながら見守るのみ）
命中率が表示 され、50％とか70％だと、「やられた」と思う。
SPWW2では対戦車砲はなかなかしぶとい。
抑圧があがってもすぐに反撃される。
まして榴弾の口径が小さいとなかなか損害は与えられない。
だが運が見方したようだ。
数発の命中弾があったが、幸い弾は貫通しなかった。
そしてATGを １門、機銃により破壊することに成功したではないか！
あぶねえ、あぶねえ
正直、１台は覚悟しました。
だがパソコンの前に鎮座する3号J型が守ってくださった！
これがその守護神だ！
（ワールドタンクミュージアムのやつです）
＜7ターン＞
SS擲弾兵たちが村の建物の中にいるソ連兵に警戒しながら進んでいく。
建物が密集するところでは移動に細心の注意を払わなくてはいけな い。
焦りは禁物だ。
1へクスずつ部隊を移動させていくことが鉄則となる。
そして敵を見つけながらつぶしていくのだ。
市街戦の戦闘の特徴は予測不可能ということでもある。
掩蔽物が多く、視界の開けていない場所での戦闘は困難だ。
「どのように戦えばいいか」がマニュアルにあったとしても、そのとおりにはいかない。
経験を積んだベテラン指揮官や兵士が、それを経験の浅い兵士や部下にどれだけ教えても彼らは頭で分かって も理解などできない。
これだけは身を持って経験し、そして覚えていくものであろう。
（ﾊ ｱﾊｱ 本当は僕もよくわかっていない）
一応、まだ序盤ということもあり、慎重を期して歩兵を支援する�弦羸鐚屬亙睚爾閥Δ飽榮阿気擦襦�
やはりソ連兵が携帯している「モロトフカクテル」が怖い。
一方、増援 部隊であろうソ連軍の45mm対戦車砲と歩兵部隊との戦闘はまだ続いている。
3号戦車を指揮するストゥリゼル中尉は思い切って各車に 距 離を縮めるように指示を出した。
ある程度の攻撃で敵が混乱しているうちに接近しとどめをさすためだ。
近距離からの攻撃の方が命中率も上がるし、機銃による攻撃も効果的であるからだ。
(ソ連軍の45mm対戦車砲について調べましたところ、やはり45mmでは近距離からでないと3号、4号を撃ち抜けなかったとありましたので、思い切って距離を縮めたわけです。いい加減に やっているのではないぜよ！！）
次は黄色いライン（道路）を挟んでの展開になっていくだ ろう
＜8ターン＞
７ターンが終了した時点でドイツ軍の損害は歩兵の7名のみ。
ここまでは慎重に進めていることもあり、最小限の損害にとどまっていると言える。
だがこれから密集地帯に突入していく。
今後どうなるかは不透明だ。
その証拠にまだ我々は一つのVHも確保できていない。
そのVHを最初に確保しようとして前進をする部隊がある。
歩兵部隊を率いるケルトナー中隊長のD0分隊だった。
（上の写真の一番上の部隊です）
ケルトナー中隊長は砲煙と先ほどの砲撃で燃えている樹木の中を突き進んだ。
既に師団としての戦力はどこかに消え、ケルトナー自身も何番目の中隊長なのか定かではなかった。
それはいつも中隊長が戦場で先頭に立っていたために、中隊長が死傷することが多かったことを物語る。
「くそ！」
煙が目に染みる。
しかも敵がいるのかどうか前がよく見えない。
そのあとを他の分隊が進む。
道路上にいた敵歩兵部隊がこちらに気づいた。
こいつらは先ほどの攻撃で退却した部隊だ。
なので攻撃してくるがあまり大したことはない。
抑圧があがったが回復に成功、そして反撃。
敵歩兵は3名の死傷者を出 してさらに後退した。
だが、歩兵部隊の去ったあとに装甲車が一台いるではないか。
いや、装甲車ではない。
SU-76だ。
だがこのSU-76はSU-76の最 も初期タイプのSU-76Pというやつで、T-26戦車の砲塔を取り外しその代わりに76.2mm砲を搭載したものである。
だが戦車自体の装甲はT-26のものなので非常に薄く、また主砲の76.2mm砲も榴弾のみであった。
（後のSU- 76は乗員が4名なのだが、このSU-76PはT-26と同様3名である）
「よし！いくぞ！」
手榴弾をいくつか束ねた収束手榴弾を持った兵士が戦車の死角に移動した。
そのあとをすぐに援護できるように数名の兵士が追う。
そして手榴弾を持った兵士がそれを投げ込んだ。
「ZUDOON！！」
爆発音が耳をつんざいた。
「やったか！」
すぐさま引き返してきた兵士が後方を振り向く。
どうやらキャタピラをやり移動不能にしたようだ。
だがこのような自走砲は歩兵による 近接攻撃は最大の弱点でもある。
なんせ天井もないし後ろもないのだ。
攻撃が続く。
MG34がSU-76Pを蜂の巣にする。
そして仕上げに再度 「ポテトマッシャー」(別名じゃがいも潰し)と呼ばれた手榴弾を投げ込む。
見事、手榴弾による攻撃でSU-76Pは爆発した。
「やったな！」
部隊の士気と俺の士気は高揚した。
〇印がSU-76Pを撃破 した D2分隊
＜ソ連軍の 8ターン＞
SPWW2の対戦車砲は本当にしぶとい。
以前、 SPWAWをやっていて絶えず不満があったのが対戦車砲が活躍できないということだった。
見つかればほぼ制圧されてしまい、実際のように対戦車砲やPAK などが一番いやだったとビットマンが言っていたようなことはまず起こらない。
だがSPWW2には「Hidden Fire」設定というものがあり、対戦車砲などは自分から発砲しなければまず相手に見つからないという設定ができる。
これは待ち伏せ などでは実に有効的である。
そして対戦車砲は機関銃にはめっぽう弱いが、戦車の砲撃にはかなり耐える。
これもいい。
だがそれを相手にすると厄介なことになる。
いや、もうなっている。
45mm対戦車砲がなかなか排除できないのだ。
それどころか、距離を詰めたためにかなり危険な状態になっている。
「GUWAAAN」
ついに被弾した。
「2号車が被弾した模様！」
だが幸い砲弾は車体ではなく前面の履帯に命中し、そのまま移動不能になってしまった。
「2号車、応答せよ」
どうやら乗員には被害はないらしい。
「残弾が残り少なくなってきました」
装填手から榴弾（HE)が残り数発になったということだ。
多分他の車両も残 弾が残り少なくなってきていることだろう。
「これはまずいな」
domo氏 はツイッターにそうつぶやこうとした。
＜9 ターン＞
「VH確保！」
ようやく朗報が入ってきた。
中隊長自らが一つ目のVHを確保したのだ。
だがその代償は大きかった。
VHの真後ろに潜む敵の重機関銃部隊に5名 の兵士がやられたのだ。
その中には中隊長のC0分隊の3名も含まれている。
その朗を聞いたのか今度は道路の南側のVHも確保するのに成功した。
これまでVHはゼロだったのが、このターンで一気に２つに増え たのだ。
市街（村だが一応市街と言います）では�弦羸鐚屬�道路上で敵の拠点となっている建物をしらみつぶしにつぶ している。
いわゆる「Z射撃」というやつで、敵がいるかいないかわからない場所に対しても攻撃はできる射撃（Z キーを押すと可能のためZ射撃を言われている）
ただし、射撃した場所に本当に敵がいたとしてもこちらはその敵をめがけて撃っているわけではないので、威嚇射撃に近く、命中率は悪いし、効果も通常の攻撃に比べると落ちる。
（Z射撃はほとんど使いませんが、こういう 市街戦では使った方がリアルかと思い使いました）
一方、先ほど被弾した3号戦車の方は残り少なくなった榴弾を懸念 して、主砲を使用せずに機銃のみで敵の対戦車砲、及び歩兵と相対することにした。
（なんとこの方がずっと効率的だということを発見し た！）
３門あった４５mm対戦車砲の２門は破壊、残り１門も兵士一人を残すのみとなった。
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