Steel Panthers World War 2 JAPANESE HQ
2025.07.01
久しぶりにキャンペーンAARです。
今回はキャンペーン07 「Langemarck at Narva」を取り上げます。
1944年7月のナルヴァ戦線が舞台です。
ナルヴァは現在、エストニアであり、エストニアはバルト三国の一番上の国で、人口はわずか136万です。
日本ではあまり知られていないので、どこにあるのかも分からない方も多いのではないでしょうか。
バルト三国はエストニア、ラトビア、リトアニアで、それぞれロシアと隣接しています。
今回の戦場となったナルヴァはエストニアの一番東側です。
パッと見ると分かりづらいですが、東の隅っこにありますよね。
ナルヴァの戦いは、ドイツ軍は防衛戦であり、ソ連軍は進撃戦でした。
ナルヴァを東に行くと、キンゼセップという場所がありますが、キンゼセップ・グドフ攻勢が1944年2月1日に始まり、ソ連軍が勝利しました。
一方、ナルヴァ攻勢及び、ナルヴァの戦い自体は、もつれにもつれ、ドイツ軍による強固な防衛線と義勇兵による武装親衛隊の活躍で、約7ヶ月もの間、戦線を死守しました。
ナルヴァの戦いで、ドイツ軍の死傷者は68000名ですが、ソ連軍は死傷者を公表しておらず、ソ連の歴史家による推測では、死者だけで10万名、負傷者をいれると、48万名とも言われています。
ナルヴァと言うと、宮崎駿先生の「泥まみれの虎」で、オットーカリウスの第502重戦車大隊が有名ですが、オットーカリウスが激闘を繰り広げたのは、1944年2月から3月で、第502重戦車大隊はその後、ナルヴァを離れています。
ナルヴァの戦いの特徴の一つは、ノルウェー、デンマーク、オランダ、ベルギーなどの出身の義勇SS武装親衛隊が多く配備され、活躍したことです。
今回のキャンペーンの主役であるランゲマルクは、フラマン人というベルギー北部出身でフラマン語というオランダ語の方言を話すゲルマン人から構成され、義勇部隊「フラダーン」として、武装親衛隊と共に訓練を受けました。
1941年11月に東部戦線に参加、1943年に消耗のため引き上げられ、ここで再編され、SS義勇突撃旅団「ランゲマルク」となります。
後に第6SS義勇突撃旅団ランゲマルクと改称され、1944年10月には第27SS義勇擲弾兵師団ランゲマルクとなりました。
さてそれではゲームの方を見ていきましょう。
このキャンペーンシナリオは、1944年7月26日から29日のわずか4日間の戦闘を描いています。
この戦闘の経過は、第27SS義勇擲弾兵師団のWikiに詳細に書かれていますので、そちらも参考にしてみて下さい。
また「泥まみれの虎」の中にも、少し書かれていますので、お持ちの方は是非。(P46)
まずは最初のブリーフィング
これはチャレンジキャンペーンです。
勝利するためには、戦術的な専門知識が必要です。
DVは3ポイント
MVは2ポイント
引き分けは1ポイント
ポイントの合計が最終的に10ポイントあれば、キャンペーンは大勝利(決定的勝利)となります。
ゲームに関するブリーフイグはこれくらいで、残りは簡単な史実で、Wikiにあるのとほぼ同じ内容なので省略します。
次は1面目のブリーフィング
ドイツ Defend vs ソ連 Assault
1944. 7.26
キンダーハイムの丘(孤児院の丘)と擲弾兵の丘でソ連軍の偵察攻撃を撃退せよ
陣地を維持しながら、できるだけ多くのソ連戦車を撃破しつつ、敵の主力部隊に備えよ。
デザイナー:引き分け以上で、2面に進むことができます。
次は部隊購入
コア部隊の購入はなし
サポート部隊の購入は85ポイントです。
防衛戦となれば、これしかないでしょうと言うことで、地雷・鉄条網・ドラゴンティースを購入しました。
昨今のウクライナでの戦いを見ても、地雷は最強です。
その後、部隊配置です。
敵がどこから来るのか全く分からないので、地雷・鉄条網・ドランゴンティースを設置するのは悩みどころですが、主要な場所に適当に設置しました。
(ただし障害物は重ねて配置できないものがあるので、よく見ながら配置します)
ユニット配置で一番重要なのは、3門の75mm対戦車砲をどこに配置するかです。
史実ではこの対戦車砲が大活躍するので、慎重に配置したいところ。
歩兵部隊は全てキンダーハイムの丘の塹壕の中に配置。
そして最後にEボタンを押して、全ユニット塹壕化しておきます。
(塹壕、建物の中にいるユニットはできません)
この画像には2門の75mm対戦車砲は画面には映っていませんが、上と下に一門ずつあります。
「敵襲!!」
空からの攻撃で始まった。
2cm FlaK を装備したSdKfz 10/4 が狙われた。
対空砲で応戦したが、敵の機関砲で撃破されてしまう。
そして地上はキンダーハイムの塹壕一体に煙幕弾と砲撃の嵐。
「あかん、何もせんうちに終わりや」
もう祈るしかない。
歩兵部隊は全てSS部隊なので、士気値が高く、回復能力に優れています。
しかし砲撃で何もせずに9名やられてしまいました。
その後、敵戦車が接近、T34/85、T34/76、SU-122、SU-152などお馴染みの戦車がうようよ。
レーマン戦闘団には史実通り、3門の75mm PaK40がありました。
この3門のPaKのみが頼みの綱。
史実では、1門を爆薬の起爆装置を誤って起爆させてしまい、砲もろとも爆破させてしまったとありますが、こちらはそんなことは致しません!
1門が視界に入って来る戦車を次々と命中させます。
(上の方に配置したやつです)
「見つかったら終わりやな」
これだけの量だと見つかるのは時間の問題。
5輌を撃破したところで、滅多打ちに遭い、砲を放棄しました。
それでも見事な活躍でした。
75mmPaKの1門は、すでに撃破されています。
撃破した戦車は、ほとんど側面から抜かれているのが分かります。
この1門で5輌、真ん中の1門でここまで3輌撃破しています。
また地雷で何輌かが撃破されています。
しかし問題はここからです。
一番下に配置したPaKが3輌を撃破したところで、やられてしまいました。
損害がかなり増えています。
12ターンで1面は終了。
12ターン終了時のスクリーンショットを取り忘れていたため、結果のみです。
結果はMVでした。
(キャンペーンポイントは2ポイント獲得)
正直、MVとは思っていなかったので意外です。
最後は塹壕の中の歩兵がパンツァーファウストで迫りくるソ連戦車に攻撃、撃破し、奮戦していました。
史実ではレーマン大尉率いるランゲマルク旅団は、ナルヴァでは「レーマン戦闘団」(レーマン カンプフグルッペ)として、7月25日に、タンネンベルク線のキンダーハイムの丘(孤児院の丘)に配置されました。
1日目の26日の戦闘で、対戦車砲を1門、味方の爆薬の誤爆により失い、また戦闘で第1中隊の中隊長を失います。
ソ連軍はキンダーハイムの丘に猛烈な砲撃を浴びせたとありますが、ゲームでも砲撃は容赦なく、甚大な損害を出しました。
ソ連軍の砲撃が指揮所を直撃し、レーマン大尉が負傷、そして第2中隊中隊長も戦死したため、レーマン大尉は指揮を若干21歳の第3中隊中隊長ドハーゼ少尉に引き継ぐよう命令しました。
これにより、レーマン戦闘団から「ドハーゼ戦闘団」になりました。
そして2日目が始まります。
ブリーフィングから
1944.7.27
ドイツ Defend vs ソ連 Assault
命令:キンダーハイムの丘(孤児院の丘)と擲弾兵の丘を、ソ連軍の攻撃から死守せよ
4ターンあたりに増援部隊として突撃砲小隊が到着する
1面終了後、昇進する部隊がありました。
D3のパンツァーファウスト隊と、F1の7.5cmPaK40です。
さて次は修理・補充です。
リペアポイント(REBUILD)は60ポイント
全てを修理すると74ポイントなので、全てはできません。
またポイントは次面に繰り越しができるので、全て使い切る必要もありません。
航空機の攻撃で全く役に立たずに撃破されたG0のSdKfz 10/4 FlaK と、G1 SdKfz 251/9の2輌の装甲車は修理しないことにしました。
(ただこの装甲車が航空機の的になってくれたので、PaKは助かったのですが)
今回もコア部隊の購入ポイントはなし
サポート部隊の購入は、1面と同じく85ポイント
地雷・鉄条網・ドラゴンティースを80ポイント購入。
さて部隊配置ですが、今回は敵も主力部隊であろうということと、この狭い塹壕にひしめき合っていると、砲撃で跡形もなく、やられてしまうであろうということから、少し頭をひねりました。
なんと塹壕を延長しますた。
(塹壕も後で購入)
1面では、鉄条網と地雷とドラゴンティースを使用しましたが、今回は塹壕も使ってみました。
というのも、1面をやってみて、砲撃での損害が極めて大きい上、抑圧が上がった歩兵が後退してしまうと、隠れる場所がなく、抑圧が下がりにくいため、塹壕を2重にしてみました。
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