Steel Panthers World War 2 JAPANESE HQ
2021.7.10
リハビリ編第5段はノモンハンでのソ連軍との戦いを描いたシナリオ649番を取り上げます。
SPWW2ではノモンハンを扱ったシナリオは3本あります。
(v14.0の時点です)
#074 (1939.5)
#648 (1939.7.5)
#649 (1939.7.8)
ノモンハンの戦いは今日では第一次と第二次に分けて整理されています。
第一次は5月11日から31日まで、第二次は6月27日から9月16日まで
シナリオ#074は第一次ノモンハン事件を扱ったもので、以前中級第13弾で紹介しました。
#648と#649は第二次を扱ったものとなっています。
第一次は前哨戦であったのに対し、第二次では日本軍は戦車部隊を投入しソ連軍と激しい戦いを繰り広げました。
ノモンハンの戦いに関しては昔からいろいろ言われてきましたが、それまで日本国内で定説となっていたのが
「ノモンハンは日本軍の惨敗だった」
というものでした。
これはソ連側の損害をきちんと把握できなかったため、日本側だけの損害や戦闘の記録によるものからの見解でした。
しかし1990年のソ連の崩壊に伴い、ソ連でそれまで機密資料扱いだったものが公開され、それが書物となって公になったことで、2000年代に日本でも改めてノモンハンの戦いを見直そうという流れになりました。
詳しいことはこちらを参考に
個人的に驚いたのは、ソ連軍が戦闘の記録をとても詳細に報告していたということです。
たしかにノモンハンに限らず、クルスクの戦いなども機密資料の公開により、近年研究が進められていてロシアでは史実に基づいた映画もバンバン公開されています。
この資料公開により、ノモンハンでのソ連軍の損害が日本がそれまで定説としていたものより遥かに大きかったことが判明したことで、「日本軍は負けはしたが戦場では互角に戦った」という見解に変わってきました。
ノモンハンの戦いで登場した日本軍の戦車とソ連軍の戦車を見てみましょう。
日本
九五式軽戦車
八九式中戦車
九七式中戦車
九四式軽戦車
の73輌と装甲車19輌
ソ連
BT-5
BT-7
T-26軽戦車
FAI
BA-3
BA-6
BA-10
BA-20
の452輌
戦車の数ではソ連が圧倒していますね。
損失は日本軍が39輌、ソ連軍は397輌でした。
当時、日本が保有していたほぼ全ての戦車だったこともあり、これ以上の損失は免れたいということで軍は戦車部隊を戦場から撤退させる命令を下しました。
しかし一方、ソ連軍は88%の戦車を失っていながらも戦いました。
凄まじいです。
余談はこれぐらいにしておきましょう。
今回のシナリオを見ていきます。
九五式軽戦車3輌と歩兵1個中隊+工兵隊でソ連軍の守る橋を奪取するという内容です。
VHは点在していますが、川にかかる3つのVHだけはポイントが、600、1000、600となっており合計が2200ポイント。
その他10個のVHの合計が2000ポイント。
そのため日本軍は必須である川にかかる3つのVH+それ以外のVHの確保で勝利が見えてきます。
ターンは18ターン。
これが短すぎず長すぎずでいい感じ。
日本軍には九五式軽戦車が3輌あります。
この戦車の使い方ですが、掲示板でも書いたように、日本軍ではドイツ軍のように戦車を先頭にして拠点をつぶすという戦い方はできません。
まして九五式軽戦車のような装甲では、簡単にソ連軍の45mm砲でやられてしまいます。
あたくしも最初のプレイで真っ先に戦車を失い敗北しました。
なので日本軍の場合、歩兵と共に行動し歩兵で対戦車砲陣地を破壊するというのが得策のような気がします。
機関銃部隊が2個と70mm迫撃砲1門が本隊とやや離れて配置されていますが、機関銃も迫撃砲もそのままだと射程に入らないので、出来る限り前進させます。
一見、無駄のように思えますが機関銃部隊は後半にマキシム機関銃と交戦になりますので重要なユニットです。
画像は12ターン目の状況、戦車は早々に1輌がやられましたが、この時点でソ連軍の対戦車砲を壊滅させることができています。
これは歩兵の攻撃によるものです。
対戦車砲はたしかに戦車にとっては厄介な兵器ですが、見つかれば対処できます。
まずは対戦車砲の脅威から解放されることです。
その後は3つのVHにある鉄条網を除去するために工兵隊を向かわせます。
歩兵でも除去できますが、工兵隊に比べると時間が倍かかりますので、やはり工兵隊がいいでしょう。
鉄条網の除去作業は敵に攻撃されるので歩兵や工兵で煙幕を張りながらの作業になります。
工兵隊であれば鉄条網はへクスに隣接すれば除去できますが、工兵隊でも作業中に死傷者が出ることがあるので注意してください。
(歩兵部隊は鉄条網のへクスに侵入しなければ除去できません)
15ターン、工兵隊の活躍により鉄条網を除去し、戦車が通れるようになり無事に3つのVHを確保できました。
戦車は橋の両サイドから援護射撃をしましたが、1輌はHE弾を撃ち尽くしたので機銃のみの攻撃になりました。
しかしそれにしてもソ連軍の歩兵がしぶとい、しぶとすぎます。
全て塹壕化されていてなかなか損害を与えられないのは分かっていますが、1939年のソ連兵ってこんなに粘り強かったっけ?と思わせるほどです。
後方に強力なマキシム機関銃陣地があり、ここからバシバシ撃たれます。
これは機関銃部隊で対応します。
迫撃砲は終盤になりようやく支援砲撃を始めましたが、遅延時間2.2と遅く、また無線状態が悪くうまく機能しませんでした。
運よく18ターンではなく19ターンで終えました。
最後に勢い余って戦車1輌をスナイパーの近接攻撃で失いましたww
18ターンまでと考えると、やはり戦車を残しておかなければ後方のVHは踏めないと思います。
南側のマキシム機関銃で守られた2個のVHは確保していません。
歩兵の損害は日本軍の方が多かった(汗
いろいろてんこ盛りで楽しめました。
シナリオ攻略に関して最後に一言
丁寧にプレイする
このゲームは特にそれが大切だと思います。
今回はこの辺で。