Steel Panthers World War 2   JAPANESE  HQ

第12弾 310 「Tiger 134」

中級第12弾です。

今回も突然、ネタが降って沸いてきました。

ずい分前から「飛行機」についてを書こうと予定してはいるものの、なぜだかそちらのネタを探そうとすると他のネタが沸いてきます。

今回もそんな感じ。

そんなグダグダ話はこの辺にしておき、早速シナリオを見ていきましょう。

<シナリオの背景>
月日:1944 年8月7日
場所:フランス ノルマンディー地方 シェーヌドレ地区
バトルタイプ:ドイツ軍(Delay) vs イギリス軍(Advance)

登場部隊
ドイツ軍:
戦車:SS第102重戦車大隊 第1中隊所属 ティーガー134号車

歩兵:第600工兵大隊の一部

イギリス軍:第11機甲師団、第29機甲旅団第23軽騎兵連隊

このシナリオの主役であるティーガーの戦車長「ヴィル・フェイSS軍曹」(ゲームでは中佐)は、皆さんもご存知の方です。

大日本絵画出版「SS戦車隊」(上・下巻)の作者です。

この本、普通の戦記本とは違い戦車の乗員から見た戦闘の記録が書かれているので、戦闘の雰囲気がよく伝わってきて僕はとても好きな本です。

ティーガーの本では他にも「ティーガー」(上・下巻)(大日本絵画出版)が有名ですが、この本には今回のシナリオの戦闘の記録がなぜか書かれていません。

なので、このシナリオに関する詳細は「SS戦車隊」(上巻)を参照にしてください。

ヴィル・フェイ軍曹はSS第102重戦車大隊に所属していました。

このSS第102重戦車大隊は、 連合軍のノルマンディー上陸後、 フランスでイギリス/カナダ軍と戦いました。

SS第102重戦車大隊は戦車部隊であるため、 随伴歩兵がいません。そのためSS第10機甲擲弾兵師団「ホーヘンシュタウフェン」の擲弾兵と共に行動をしました。

その擲弾兵も戦闘が始めると連合軍の圧倒的 な火砲による砲撃により、どんどんやられていき、 最後は戦車だけがぽつんと戦場に残されてしまうなんてことはしばしばあったそうです。

(本の中ではティーガーの車内にいたある擲弾兵の隊長は、 砲撃に耐え切れずにハッチを開け一目散に逃げていったという話があります)

7月10日の 「112高地」をめぐる激戦は有名です。

もし、この「112高地」の戦いに興味がある方は、シナリオ131番で味わうことができますから是非、 プレイしてみてください。

その後、SS102重戦車大隊は8月、フランスのヴィール、ヴァスィ、 シェーヌドレ地区へと移ります。

ティーガーという戦車の存在は最前線の歩兵たちの精神的な支えになりました。

そのためティーガーに化せられる任務は非常に困難なものでした。

敵が目と鼻の先にいるような場所で待機命令が出たり、 そのままそこで夜を明かすとか・・

このシナリオでも、たった1輌で攻撃命令を受けています。

8月7日、第600工兵大隊のわずかな小隊を率いて、134号車のティーガーは攻撃開始を待ちます。

そこへ偶然にも 敵の大部隊と遭遇することになりました。

さて、 このシナリオの主役はたった1輌のティーガーです。

わずか1輌で、敵の大部隊を相手に戦わなければいけません。

それではドイツ軍の戦力を見てみましょう。

<ドイツ軍の戦力>

A0  Tiger 134

B0  Schlepper UE630

C0  突撃工兵中隊長

D0  突撃工兵小隊 

E0  突撃工兵小隊

F0  突撃工兵小隊

G0  8cm迫撃砲小隊(2門)

泣いても笑ってもこれだけ です (涙)

A0のティーガーのヴィル・フェイ戦車長は実際にはSS軍曹でしたが、ゲームでは編成上、 中佐となっています。

驚くべきことは、このティーガーのヴィル・フェイ軍曹の経験値と士気値です。

なんと両方とも100!

fey

経験値や士気値が高くなると、何がどう違ってくるのか?

気になりますよね。

経験値に関しては、一番目に見えて分かりやすいのは、射撃回数が増えることです。

射撃回数は「Rate of Fire」値を見ると、 そのユニットが最大で何回の射撃が可能か分かります。

「Rate of Fire」の数値は、 経験値が最大のユニットが最高に射撃できる数値です。

ティーガーの場合は、「7」ですね。

ということは最大経験値で、7回の射撃が可能ということになります。

今回のヴィル・フェイ軍曹は経験値100で、 5回です。

この時期のティーガーの乗員は平均的な経験値が高くないので、低い場合は3というのもあります。

シナリオ53番のミハエル・ヴィットマンは経験値140の射撃回数8という化け物ですが・・

また命中率にも関係してきます。

もちろんティーガーでも同ターンでの移動後の射撃は命中率が落ちますが、それでも2発目、3発目の命中率は高いです。

実際に経験を積んだ兵士や戦車長というのは、戦い方を知っているだけでなく、 こうすればやられないという生き残り方を知っています。

その観点から見てみると、ゲームでも経験値の高いユニットは 数値で現れない特性があるような気がします。

あ、これは勝手な妄想かもしれませんね。

シナリオだと気付きにくいですが、ロングキャンペーンをやっていて、 ユニットがベテランユニットになっていくと、「やっぱり違うなー」と感じたりするんですけどね。

士気値に関しては、ユニットの回復に一番大きな影響をもたらします。

士気値100だと、すごいですよ〜

そのすごさは使って実感してみてください。

史実では、この戦闘中に装填手(砲弾をこめる人)が車内に充満する砲煙を 吸いすぎて突然意識を失ってしまいます。

しかし、操縦手が機転を利かし、なんと装填手のところまで行き砲弾を装填 しています。(抑圧の回復力ということかな)

これがゲームでの経験値や士気値じゃないかな〜と思ったりします。

B0 には、ユニットガイドでも紹介したフランスの牽引車輌「シュレッパー UE630」

なぜこんなのが、1輌だけいる んだろうか・・戦術的に何か使い道があるんだろうか・・と初めは考えましたw

が、特に重要な意味はなさそうですw

この車輌の意味としては、

・偵察車輌として使用する

というのが最大の使い道ではないかと思います。

僕はゲーム後半、VHに接近してきた敵歩兵をこの車輌でやっつけたこともありましたので、 強行偵察に出さずに出来るだけ温存しておくのも選択の一つです。

そして今回の脇役でもある「第600工兵大隊」の1個中隊。

とは言っても実際は経験のない兵士たちばかりでした。

シナリオをプレイしてちょっと驚いたのは、工兵隊らしからぬ弱さです。

というよりも、 イギリス軍に見つかると集中砲火を浴びてしまうので、あっという間にやられてしまいます。

工兵隊は銃撃戦はあまり得意ではありませんから、 なるべく避けるべきです。

(小隊の中に1分隊だけMG部隊がいるので、そいつらに任せる)

その代わり突撃工兵隊は(MG部隊を除く)全ての分隊が、「Sprengladung」 (梱包爆薬)を第4火気に装備しています。

この梱包爆薬は、 HE弾として4発あります。

HE弾ですが、その破壊力はすさまじく

KILL値が20(通常 の手榴弾が6)
PEN値が18

なので、たいていの装甲の厚さであれば撃破可能です。

そしてなんといっても工兵部隊最大の見せ場は「近接強襲」です!

迫り来る敵戦車を近接強襲で一撃で仕留めるか、 どうかはあなた次第です。

残りの8cm迫撃砲ですが、この迫撃砲も重要なユニットですから適当に砲撃してはいけませ ん。

8cm迫撃砲でもハーフトラックは撃破可能なんですねー

僕はこのシナリオをプレイすると毎回、 迫撃砲にキルマークがつきましたので、結構こまめにキルマークがついているかどうか見ていました。


<ドイツ軍の戦術>

それでは戦術を見てみましょう。


map

ドイツ軍が守るVHは全部で7個

その全てが道路上に隣接しています。

このVHをどう守るか。

初期配置の工兵部隊は道路上にいますので、 これらはすぐに建物に移動させておきましょう。

左上にいるD小隊は、付近にある8個の 建物のうち、どの建物に移動させるかちょっと悩みどころ。

(D小隊はほぼ全滅してしまうので、あまり気にせずに(涙))

E 小隊は道路を挟んだ建物でオッケー。

C小隊(中隊長)は無理をせずにVH付近の建物まで下げるのがいいかも。

ただしC0中隊長ユニットがやられると指揮統制に影響が出るので、無理をさせて前に出さないように。

残りのVH付近にいるF小隊ですが、実はこのF小隊、勝敗を決定するかなり重要な小隊となってきます。(必ずそうなるとは限りませんが)

それはなぜかというと、敵が西(マップ左の道路から)侵入してくることがあるからです。

この敵を迎え撃つことができるのは、 F小隊だけです。

そのため、この西を偵察するのに「シュレッパー」が必要なのです。

(見つけたら、応戦せずに即引き返す方が賢明)

(もしティーガーが駆けつけることができても、 行かない方がいいと思います)

基本的な工兵部隊の戦い方としては、

「待ち伏せ」→「近接強襲」

「見つかったら煙幕」

各ユニットが携帯している煙幕は必需品です。

煙幕を張って敵の視界を遮断したあと回復させると成功しやすくなります。

戦車に攻撃をする場合は、第1火気と第3火気をクリックしてオフにして第2火気の手榴弾と第4火気の爆薬だけ をオンにして攻撃するのもいいでしょう。

(再度クリックして戻すのを忘れずに)

また、このシナリオではドイツ軍ユニットは自動的に東側(右側)に退却しますので、D小隊が結構イギリス軍に蜂の巣にされてしまいます(涙)

もしそれが気にいらないという人は、回復場所を設定しておきましょう。

回復場所の設定はSTEP6

そして一番難しいティーガーですが、ベストは初期配置の位置です。

この高さ「39」の高地からは格好の位置で敵を撃破できます。

なので序盤はこの位置を動かない方がいいでしょう。

というのは、 この場所を動くとどこも視界が悪い(悪すぎ)からです。

しかしいつまでもこの高地に陣取っているわけにはいきません。

撃ちもらしたシャーマン戦車を見つけなければいけないし、工兵部隊を援護しに行かなければなりません。

その判断はあなた自身に委ねられます。

僕は上図のCのあたりの三叉路になっている道路上で、 敵を迎え撃つ判断をしましたが、それも状況次第です。

そしてゲームの中盤になってくると、「弾切れ」という事態が待ち構えていることでしょう。

敵が多すぎるのです。

できるだけハーフトラックは撃ちたくないところです。

(臨機射撃で勝手に射撃してしまいますが)

僕も何度か「砲弾なし」(AP弾)という事態になりました。

ただ、砲弾がなくなるまで撃ちつくした場合というのは、 もちろん生き残っているわけですから、ほぼ勝利の目前とも言えます(祝)

史実でも134号車は、AP弾を全て撃ち つくし、榴弾 (HE弾)で装甲車を撃破したとあります。

これだけではないですよー

あいつが・・やってきます。

typhoon

今回は「ホーカータイフーン lB」が2機

武器は450キロ爆弾2発と20mm機関砲!

あとは「運」・・・・・・・・・(祈)

次から次へと迫る危機を乗り越えて勝利に導いてください!

ちなみに僕は最初にプレイしたときは、DVを獲りました。

しかし、そのあとにやってみるとなかなか獲れない・・・

(ティーガーがやられるとドイツ軍終了フラグが・・)

史実では、134号車はキャタピラをやられ移動不能になりますが、敵戦車15輌、その他の装甲車など数え切れない車輌を撃破し、この戦闘を終えた後、 別のティーガーに牽引され修理中隊へと引き返しています。

是非、134号車を率いてドイツ軍を勝利に導いてください。

健闘を祈っています!!

追加:激戦を戦い抜いたSS第102重戦車大隊の134号車ですが、その後どうなったのかだけをお伝えしておきます。

この後も、ほぼ毎日のようにイギリス軍を相手に戦場で活躍しましたが、8月18日、ションボア、サン・ランベールで包囲されてしまいます。

そしてここで、ティーガーは被弾したため、最後は自爆させています。