Steel Panthers World War 2   JAPANESE  HQ

122  Take the Arnhem Bridge



<6 ターン>

まだ6ターン、あと半分あるとは言え、ドイツ軍に残された時間は少ない。

先ほどのイギリス軍の攻撃では、右翼のI小隊の1分隊に攻撃があっただけだった。

そして肝心なイギリス軍の迫撃砲の砲撃がなかった。

ドイツ軍はどの部隊も抑圧が下がっており、移動、攻撃ができる状態になっている。

このターン、大々的な攻勢に打ってでることができそうだ。

マウスを握る手が硬くなってきた。
操作ミスが許されないからだ。

単独任務のスナイパーが一番上のへクス列の建物の中に入り、敵を見つけようとするが、噴煙しか見えず、敵が発見できない。

増援部隊を移動させた。
ボートも移動させた。

だが・・肝心な歩兵を前進させることができない。

(どうしよう、どうしよう、とウンウン唸るのが楽しかったりする)

スイマセン

6 ターンで時が止まっていた。
どこまでやったっけ・・

右翼でイギリス軍の迫撃砲を発見し、これを壊滅させた。

そして煙幕を出来る限り使って敵の視界を遮断する。

前進、煙幕、後続部隊前進という感じ

市街戦ではこういう戦いが要求される。

左翼では最後の抵抗と見られる激戦になった。

どこから銃弾が飛んでくるかわからないので、 まずは敵を見つけなければならない。

「いた!」

恐る恐る隣のへクスへと移 動することにする。

もし敵に見つかったら攻撃され、大打撃を受けるだろう。

だが仕方がない。

前進しなければドイツ軍には勝利はないのだから。

「ええい!」

T12

だがイギリス軍の反撃はない。

こういうときがある。当然、敵の反撃を喰らうだろうと予想していたのに、敵の抑圧があがっていたのか、それとも運がよかったのか分からないが、反撃してこないのだ。

C1分隊長は運がよかった。

ひるんだ敵に向かって逆にこちらが攻撃する。

手榴弾が炸裂し敵はたまらず後退した。

T6

だがまだここに陣取る部隊が手ごわい。

砲撃は必ずしも照準したところに着弾するとは限らないので、くれぐれも自軍に当てないように少し引いて照準した。

さあ、あと4ターンだ。


<7 ターン>

「少佐、増援部隊が到着したようです」

ドイツ軍にとって願ってもない装甲車輌が戦場に到着した。

前にも述べたが、 装甲車輌部隊の増援はこのシナリオのデザイナーによって、あらかじめ何%の確率でこのターンに登場するかが設定されており、 全てがこのターンに登場することはほとんどない。

だが、なんとこのターンに到着したドイツ軍の装甲部隊は、1輌(PUMA)を除く他の7両が到着した。

ちなみにここで登場する車輌は全て実際にブリンクマン戦闘団が保有していた車輌であることが確認できました。

本体のSS第9、第10には戦車が全くありませんでしたが、この偵察大隊にはこういう車輌があったというのは皮肉です。

「ご苦労と言いたいが、これからが大変になるぞ」

ブリンクマン少佐は駆けつけた装甲部隊にそう言った。

6両の装甲車の意外な到着で、ドイツ軍の勝利は少し見えてきた気がしてきた。

もちろん市街戦での車輌の使い方がきちんと分かっていればだが。

だがブリンクマン少佐のことだ。やってくれるに違いない。

左翼ではじわりじわりと敵の中心に向かって進めた。

上図の建物を拠点としているイギリス軍の3部隊のうち、 左の部隊を片付けることに成功した。だが依然として、他の2つの部隊は強力で、 煙幕の切れ目から突撃を敢行してみたが、敵の防御射撃に負傷者が増えるばかりとなった。

t7

右翼でもイギリス軍の強力な拠点が2つあり、 しかもその1つ(下図の上の○)には空挺部隊と工兵隊が一緒にいることがわかっており、不用意に近づくと爆薬で攻撃され大打撃を受ける。

今のドイツ軍の各分隊はどの部隊も2〜4名の死傷者が出ており、こういう部隊は抑圧があがりやすく、前進してもすぐに行動不能に陥ってしまう。

なので増援の装甲車と歩兵部隊を前線まで移動、降車させ、8ターンに一大突撃をすることにした。(時間的には8ターンでギリギリ、これ以上、遅れるわけに はいかない)

準備が整った。
後は、突撃の指示を出すばかりだ。

t7

また余談だが、 地図の北の方に単独潜入させていたスナイパーがなんと一撃で敵の迫撃砲部隊を壊滅させてしもうた。 何が起こったんだろう。

<イ ギリス軍の7ターン>

「少佐、我が部隊に損害がでているようです」

「どの程度だ?」

「先ほどのイギリス軍の反撃で4分隊が消滅しました」

「・・・」

イギリス軍の7ターンの攻撃はドイツ軍の戦意をくじくほどの戦果であった。

C2分隊、D0、D1分隊、そしてMG隊が壊滅したのだ。

D小隊は小隊長を失った。

MG隊は潜伏任務を与えボートで渡河した部隊だった。

もちろん損害はこれだけではない。その他、右翼でも敵の攻撃を受け、後退した部隊も出ている。

この要因はちょうどイギリス軍の攻撃時に煙幕が晴れてしまったためでもあるが、 これまでに壊滅した部隊が出ていなかったことを考えると、現時点でのこの損害はそれほど気にする ものでもないと思う。

後は士気、抑圧回復に支障をきたすことのないのを願うばかりだ。
(全体の損害が増えると、回復が成功しにくくなるため)

<8ターン>

いよいよ終盤である。

最後の詰めとなってきた。

あくまでもゲームとしての勝利を目指しているので、勝利条件であるVHを確保するのが前提となってくる。

なので現実的にはあり得ないとは思うが、多少無理があっても最後に確保できていればいいというノリでユニットを突っ込ませることは、どうしても 起こりうる。

そこを承知でご覧ください。

あと、いくら攻略編だからといって、やり直しはしませんので、もしもうまくいかなかったらご勘弁ください。

(もうこんなこと言ってる)

それでは8ターンが始まった現在の戦況をご覧いただきましょう。

T8

 一応、見やすくする ために煙幕は消してありますので、実際は煙幕・砲煙でもっと視界は悪いです。

 ○印はイギリス 軍がいる、あるいは、いるであろうと思われるもので、先ほどのターンに視認していたユニットが壊滅してしまったので今は見えなくなっているものも含みま す。

 水色の矢印がドイツ軍のVH突撃ルート。

上のルートは歩兵で突撃しますが、下のルートは装甲車輌が侵入できる唯一のルートです。(他の道路は障害物が設置してある)

なんだ楽勝じゃん、と思われるかもしれません。でもそれは、イギリス軍の6ポンド対戦車砲2門がVH上にない場合の話です。

今のところまだ確認ができていません。

 序盤、ここのVH付近に迫撃砲の砲撃を数度、 浴びせました。
それがうまく命中していれば、砲を放棄して橋を渡って退却してしまっているはずです。

さて、それでは最終章へと進むことにしますか。

 敵を上図の○印の中の文字で呼ぶことにします。

左翼から進めることにする。

E1分隊を敵Cの隣の建物に侵入させた。
当然、敵に見つかり反撃されることは承知している。

なんとか持ちこたえてくれることを願うのみだ。

 隣接しているCからの攻撃で2名がやられ、 その後AとBからも攻撃された。

「ああ・・」

ただ呆然と見つめる。

結局、数名の死傷者をだし抑圧過多で行動不能に。
だが祈りの「R」ボタンで、抑圧が回復!!
 (ここでいう回復とは、攻撃ができる程度にという意味)

すかさず、AとBからの視界を消すために煙幕を張る。

「よくやった!」

後は、このまま何もしなくてもどうせ次はやられるだけだから、Cを攻撃することにした。

やはり反撃を喰らい、今度はコテンパに攻撃を受け遇えなく壊滅。

だがこのE1分隊の煙幕を張り、後続のためにA、Bからの視界を遮った功績は大きい。

次に敵Aの上にE0分隊を移動させる。

これも一か八かだ。見つかれば、反撃を喰らう。

だが、先ほどE1分隊が煙幕でCからの視界を遮ったので、 まだそんなに反撃はないだろうと見た。

 小隊長自らが先頭に立ち、そろりそろりと近づく。

「いた!」

 見つかっていない。

「FIRE !」

イギリス空挺部隊は完全に不意を突かれた。

多くの死傷者を出し、潰走状態になった。

(その後、後続の部隊により壊滅)

 残りは移動のみとなった。

(道路に障害物があるた めこのターンは1へクスしか移動できない)

 今度は右翼だ。

Fの敵に対して歩兵が攻撃をするも、反撃に遭いこちらが後退してしまった。

ここにいる2部隊は本当に手ごわい。

そうだと分かれば、75mm搭載のハーフトラックを塹壕の中まで移動させ、そこから狙い撃ちし、 増援部隊のMG部隊を移動させ、再度機銃封鎖。

最後は後方に待機していたH小隊が建物に突撃、激しい近接戦となった。

その結果、敵Fは2部隊とも撃退。

また反撃してきたDとパンツァーファースト部隊とで戦闘となり、 轟音が響きパンツァーファーストが炸裂する。だがパンツァーファース ト隊は壊滅、Fも数名の死傷者を出した。

ホッと安堵した瞬間、大きな失敗に気づいた。

敵Fは後からでもよかったんじゃないか・・・と。

そういえば、このターンに最後の増援部隊のSdKfz 234/2PUMAが到着した。

装甲偵察車輌でありながら、50ミリ砲を搭載するこの車輌は、歩兵相手には十分すぎるほどの威力がある。

手持ちの全ての装甲車輌が揃った。さあ、まずはとにもかくにも道路を前進させ敵の対戦車砲をおびき出さないといけない。 (いなければいいんですが)

どの車輌をエサにしようか。ゲーミー的に考えれば、トラックでもいいし、機銃装備の装甲の薄いハーフトラックでも十分だ。

だがそんなことをしては読者が減るだろう。

(減るもなにもそんなに読者はいないが)

普通に考えれば、装甲の厚いもの優先となるに違いない。

(ですよね?)

戦場でトラックの運転手に「おい、行って来い」とは言えないだろう。

なのでここは2号戦車L型Luchs(ルクス)にすることにした。

 戦車を前進させる。

そのときだ。

 「GUWAAAN」

砲弾が戦車に命中した。

6ポンド砲だ。

「やはり生きてたか!」

VH上の塹壕の中の6ポンド砲を歩兵が確認した。

戦車の方は撃破されなかったが、ダメージが大きい。 さっそく確認する。

ダメージが3。だが武器には異常がない。

足回りも大丈夫だ。

「おかしいな」

よく見ると、乗員4名のうち3名がやられている。

「まじかよ」と思ったが、逆にどの乗員が生き残っているのか興味津々になってきた。

6ポンド砲が生きていることが分かった以上、車輌による強行突破はできなくなった。 イギリス軍にとっては貴重な時間稼ぎになっただろう。

歩兵に煙幕を張らせた。
そして後続の車輌を移動させ、次の攻撃準備へと取り掛かった。

最後の砲撃要請はVH上に2門だけを要請しておきました。

T8

(画像は煙幕・弾幕は消してあります。 実際は上の吹き出し上に煙幕を張りました)

<9〜10ターン>

ついに最後の突撃となった。

総員覚悟はできている。

ブリンクマン少佐も武器を手にとり司令部を出た。

突撃は左翼から展開された。

イギリス軍も分かっていたのだろう。最後の砦となるが如く抵抗した。

ついで右翼の突撃が始まる。

装甲車が煙幕を出るが、6ポンド砲の餌食になった。

「だめだ、歯が立たない」

6ポンド砲の正確な射撃は装甲の薄い装甲車では当たったら即撃破された。

2号戦車も撃破。

PUMAも撃破された。

しかし血路を切り開いたのが歩兵部隊であった。

VHの目の前の建物に立て篭もるイギリス軍を撃退することができたのだ。

一点が突破されると、せき止められていた堤防が決壊したかのように他の部隊が続いた。

「少佐!VHまであとわずかです」

小さな車体のSdKfz 222が6ポンド砲に接近した。撃たれたが当たらない。

2センチ砲が6ポンド砲を狙う。

「DON DON DON 」

塹壕の中の6ポンド砲に命中。そして砲は沈黙した。

全 ての歩兵は移動を終えた。

だがVHはまだイギリス軍に確保されている。敵はまだVHの中にいるのだ。

こうなればあの手しかない。

そう、残された手段は装甲車で突破するしかないのだ。

ならば一気に行ってしまえ!ということだ。

ハーフトラックの運転手は全速力でVHに突撃した。

結局、生き残っていた2台のハーフトラックとSdKfz222とでVHを蹂躙攻撃し、6ポンド砲のクルーや歩兵(たまたまここにいた)を降伏に追いやり、 そのままVHを確保した。

こうしてゲームは終了した。

T10

かろうじてVHはドイツ軍が獲ることができました。

イギリス軍の抵抗はすさまじく、 9ターンに続けて装甲車を撃破されたときは、小便ちびりそうになりました。(4台撃破された)

最終スコアは  688:230 でした。

最後の2ターンは経過のみの更新となりましたが、これはVHを獲るという目的だけに走った、 あまりにもゲーミーな内容になってしまったので、敢えてこうした書き方にしました。

ゲーミーとか言いましたが、実際の戦場でもこうした戦いをしたのかもしれませんが・・

正直、一番最初にこのシナリオをプレイしたときのやられっぷりは尋常ではありませんでした。 ほぼ全滅に近かったような気がします。

今回、ここまで善戦できたのは、イギリス軍の迫撃砲を封じたからだと思います。

もし、そのまま迫撃砲で砲撃されていたら、 ドイツ軍は移動・前進すらままならずに、混乱していたことでしょう。

そういう意味では迫撃砲の威力、 効果を改めて感じたシナリオでした。

2ヶ月もの長丁場になりましたが、 お付き合いくださりありがとうございました。

それではブリンクマン少佐共々、またお会いしましょう。