Steel Panthers World War 2 JAPANESE HQ
さて、とうとう第3弾です。
一応言っておきますが、どれだけの弾があるのか自分でもわかりませんので、 どこまで続くかは一切不明です。
今回も前回同様、お気に入りのシナリオを取り上げてみました。
月日:1939年12月09日 場所:フィンランドのAittojoki村 中央フィンランドのオウル州にあるオウル湖付近) バトルタイプ:フィンランド(Assault) vs ソ連(Defend) 登場部隊: フィンランド 第27歩兵連隊の「Sissi」中隊 ソ連 第18歩兵師団の第208、第316狙撃連隊 |
このシナリオ 「Silent Death」は聞き覚えのある題名です。
SPWAWのH2Hバージョンでも過去に作成されていたからです。
なんか格好いいじゃないですか、「静かなる死」なんていうタイトルが。
で、このシナリオの元ネタとなるのが、 僕が事あるごとに言っているASLというボードゲームです。
これは「Annual '89」に収められていたシナリオでした。
そういうこともあって時代的公証は簡単かなあと思っていましたが、 今回もなかなかてこずらせてくれました。
まず日付と場所、それとソ連軍の部隊が一致するデータが見当たりませんでした。
戦闘場所である「Aittojoki」という村は確認できたんですが、ここにいたソ連軍の部隊は第8軍なのか第9軍なのかが不明なこと、そして12月9日 にこの村まで侵攻していたのかということが、現在明確ではありません。
小さい村で起こった戦闘記録などはもう少し粘って調べなければわからないですね。
(後ほど分かり次第、追記修正をしておきます。いつものことですが)
さあ、シナリオの方に戻りましょう。
このシナリオは村に陣取っているソ連軍の部隊をフィンランド軍が夜襲をかけるという設定です。
ですが夜にもかかわらず、視界が8へクスもあるということは月明かりがあったのでしょうか。
フィンランドの部隊はマンネルヘイ ム将軍の要請で再び戦役についたヤルマル・シーラスヴオ大佐率いる第9師団の第27歩兵連隊。
フィンランドに侵攻したソ連軍は初めはフィンランド軍を圧倒しましたが、次第に厳冬の中で優位に戦うフィンランド兵に補給線は分断され、包囲され撃退されていきました。
凍てつく寒さの中、小さな村で暖をとり眠りにつくソ連兵に、祖国を守ろうとするフィンランド軍が襲い掛かります。
小さなマップで、比較的小規模戦闘なのでやっててすぐ終わるんですが、緊張感があり、僕のお気に入りのシナリオの一つです。
フィンランド軍の戦力をみてみましょう。
司令部
中隊長+1分隊
Jaeger squad(スキー猟兵)×3個小隊
偵察部隊×3
M33重機関銃×2(馬車に積載)
とこれだけです。
「Jaeger squad」はその名の通り、「スキー猟兵」で、全ての分隊がモロトフカクテルを装備しています。
このモロトフカクテルというのは、後にソ連兵士が装備し有名になりますが、元々はフィンランド軍がソ連戦車に対抗するために考案したものであり、 まともな対戦車用武器がなかったフィンランド軍は、このモロトフカクテルを戦車に投げつけ多くの戦車を撃破しています。
ゲームではモロトフカクテルはAP弾とHE弾に区別されており、対戦車用がAP弾、対人用がHE弾となります。
(残念ながらこのシナリオには戦車は登場しません)
またフィンランド軍はあの「Suomi M1931」機関短銃を携帯していますので接近戦に持ち込まなければなりません。
そしてフィンランド軍の 「M32/33重機関銃」はフィンランド国産品で、ソ連軍のマキシム機関銃を改良し作られており、KILL 値が7(マキシムは5)と威力があります。
「指揮統制ルール」とは「Command & Controll」のことで、通称「C & C」とも勝手に言っているもので、SPWW2ではREFERENCES 設定の「Command」設定がこれにあたります。
この「C & C」はSPWAWのものとは少々異なりますので注意してください。
あちらの「C & C」は初心者にはとっつきにくく、めんどくさく、ハードルの高いものでした(よね?)。
ところがSPWW2では 「Command」設定をオンにしてもめんどくさいことは一切なく、 またユニットが動かなくなるようなこともありませんので、安心してプレイができます。
<指揮統制がされているとどうなるか>ゲームでは画面下に次うちのどれかが必ず表示されます。
指揮統制が無線機以外で取れている
指揮統制が無線機によって取れている
指揮統制がとれていない(Out of Contact)
このように全ての部隊は上位ユニットとの間で指揮統制が取れているかどうか常に表示されます。
部隊が上位ユニットと指揮統制が取れていることで、その部隊は上位ユニットからの回復を受けることができます。
ここでは「Rally」を「回復」と訳していますが、回復という表現が適切かどうかが前々からの疑問です。
「回復」と言うと、何か手当てをしたり処置をほどこしたりするというイメージをしがちですが、 あくまでも上位ユニットとのつながりにより混乱し低下した士気を取り戻すというものなので、 「立て直し」や「奮いたたせる」という言葉の方が適当ではないでしょうか。
例えば「回復」における上位ユニットとのやり取りは、「後退許可お願いします!」 「いやだめだ。なんとか持ちこたえろ!」とか「援軍が来るまで頑張れ」「すぐに応援にいく」といったようなことがやり取りがなされていることと想像します。
なので上位ユニットと指揮統制がとれているからといって、 そこに物理的な処置が与えられるものでなく、 あくまでも精神的な奮起をうながすものであるということを理解しておいてください。
またユニットが上位ユニットと指揮統制が取れていなくても、 もちろんそのユニット自体の隊長による抑圧回復はいつでも可能ですが、経験上、 指揮統制が取れていないユニットが自らで回復する場合は、あまり回復に成功しません。
ゲーム内での戦場において指揮統制を維持していくには無線機(Radio)を装備していれば問題ありません。
ただし無線機といえどもこの時代の無線機はそんなに精巧ではないため、 一時的に無線が通じなくなることはありますが、ゲーム内では無線機が故障することはありませんので、 比較的上位ユニットとの指揮統制は安心して維持できます。
では無線機のない部隊はどうしたらいいのでしょうか。
例えば、小隊長以下の部隊(分隊)などはあまり無線機を装備していませんし、 ドイツ軍の車輌には全て無線機がありますが、その他の国は全ての車輌に装備されているとは限りません。
このような無線機を装備していないユニットが上位ユニットと指揮統制を取るには次の2つの条件が必要です。
1 無線機を持たないユニットとその上位ユニットとの間で視認線(LOS)が引けない場合、 その両ユニットの距離が約5へクス内であればコンタクト可能
2 無線機を持たないユニットとその上位ユニットとの間で視認線 (LOS)が引ける場合、その両ユニットの距離が約10へクスまではコンタクト可能 |
ここでいう視認線というのは、よくボードゲームで使用する単語で、[Line Of Sight]という意味の略です。
日本語では「視認線」といいますが、「視認線が引ける」というのはユニットとユニットとの間に何の障害物もなくお互いが見えているということです。
なのでもし建物や高地など遮蔽物があった場合は、視認線が引けないと言います。
ただし指揮統制が取れているかどうかが判別されるのは、 ターンが始まった直後の距離関係ですので、ターン内に移動し距離を近づけてもそのターン内では 指揮統制が取れるということにはなりません。
またこの上位ユニットは全ての上位ユニットが該当します。
C1ユニットであれば、C0ユニットがいなくても代わりにB0やA0と指揮統制が取れていれば、 C1はそれらの全ての上位ユニットからの回復を受けられるということです。
また1と2をよく読むとお気づきになりますが、 「約〜へクス」 という記述になっています。これは4へクスになることもあれば、 6へクスになる場合もあるということです。
そして極めてまれにですが、上位ユニットが見えない場所にいて距離も10へクスほど離れていても、 上位ユニットと連絡が取れるというまるでガリガリ君の当たりが出るようなラッキーな場合があります。
これは連絡将校あるいは、伝令兵が走ってその部隊のところまでたどり着き、指揮統制を取ったということが起こった場合です。
どうでしょうか。
少しはご理解いただけたでしょうか。
知らなくてもプレイに支障をきたさないぐらいSPWW2の指揮統制ルールは簡単ですが、 普段何気にプレイしてきた方は、きちんと理解することで、 今後はまともに戦うことができるようになるかもしれません。
<フィンランド軍の戦術>フィンランド軍は村の道路に点在する21個のVHが目標ですが、これを必ずしも全て確保するという必要はありません。
一つのVHのポイントが105点と高いためです。
ですがDV(決定的勝利)を獲るには最低でも20個以上のVHを確保する必要がありそうです。
(もちろん自軍の損害をどれだけ抑えられるかにもよるが)
そしてわずか9ターンしかありませんので、時間との戦いとなってきます。
ちなみにこれが僕のDVを取った終了時の様子です。
ちなみにポイントとなることは、
機関銃をどこに設置するか。
なるべく抑圧の回復に失敗しない。
3つの偵察隊をどう使うか。
一点突破して村の中央を早目に占拠する。
煙幕を効果的に使用する。
E小隊をどれだけ温存できるか。
いやあ、中級にしては難易度が高かったか。
ちなみに僕が最初にやったときは、惨敗でした・・・orz
それではみなさん、暑い中、厳冬のフィンランドで勝利できるよう頑張ってください。
生きていれば、第4弾でお会いしましょう。