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第9弾 199 「Desperate Hours」


<シナリオの背景>
月日:1944 年6月21日
場所:カレリア地峡 
バトルタイプ:フィンランド(Dedend) vs ソ連(Assault)

登場部隊:
フィンランド軍:第2大隊 第13歩兵混成連隊
ソ連軍: たくさん

中級第9弾はちょっと渋めのシナリオをチョイスしました。

このシナリオはソ連軍とフィンランド軍の戦い、いわゆるソフィン戦争の継続戦争と呼ばれるものです。

1944年6月9日、ソ連軍はフィンランド方面に向けて攻勢をかけます。

これをヴィボルグ-ペトロザヴォーツク攻勢といい、 この戦場となったのがカレリア地峡です。

ここは当然フィンランド領土でしたが、 戦後ソ連の領土となりました。

ソ連軍はフィンランド軍の約6倍の兵力(45万人)を動員し、800台の戦車と1600機の飛行機でフィンランド軍を圧倒しました。

フィンランドのマンネルハイム将軍はドイツに援軍を求め、6月21日 に援軍と対戦車兵器などが到着します。

そしてスカンジナビア半島最大の戦闘となった「タリ=イハンタラの戦い」でソ連軍はフィンランド軍に決定的な敗北を喫し、 ソ連軍の前進は止まりました。

この戦いは、ドイツ軍の援軍が到着する前の戦いです。

「Kapalainmaki」と「Vierumaki」という2つの高地(Hill)をソ連軍から守るというものです。

登場するのは、フィンランド軍の歩兵連隊に、 スウェーデン軍の義勇兵が混成されています。

スウェーデンは第二次大戦には参加していませんが、 義勇兵を派遣していました。
(だって隣国だもん)

<フィンランド軍の戦力>

マンネルハイム将軍の下、不屈の精神で祖国を守ったフィンランド兵ですが、 物量で押し寄せるソ連軍とは苦戦の連続でした。

このシナリオでもそれを物語っています。

フィンランド軍の戦力は、わずか3個中隊にすぎません。

そのうちの1個中隊はスウェーデン軍の中隊になっていますが、その中隊は、 2個小隊で編成されています(涙)。

残りのフィンランド軍の2つの中隊のうち、一つも2個小隊での編成となっています。

これは史実がそうであったからだと思います。

ただそんな貧弱なフィンランド軍ですが、めちゃくちゃ経験値と士気値が高い部隊がいます。

B2
B3  HMG分隊
C0
I0  HMG分隊

この4分隊はなんと経験値が100!!
しかもB2、B3、I0 は士気値も90!

すごい!

こういうところが フィンランド軍です。

経験値が高いと攻撃での命中率に影響を与えます。


なので、B3と I0の重機関銃部隊は大事にしたいところです。

特にB3の「プルキネン」隊長のHMGは最後の最後まで奮闘してくれます。
(やられることが多いけど)

プルキネン

フィンランド軍はDefend戦にもかかわらず、塹壕がありませんので「Dug in」状態をとっていません。

ソ連軍の砲撃に対しては、地形防御力が弱いため砲撃を喰らうと一発で「Pinned」になります。

ゲーム開始と同時に飛んでくるソ連軍の300mmのカチューシャは強烈です。

一度の攻撃で砲弾切れになるのが幸いですが。

また、ゲーム終盤になると、ソ連軍歩兵と肉迫戦がしばしば展開します。

特にK小隊の守る地点はやばいです。

そのためかK小隊は全ての部隊が「モロトフカクテル」を装備してます。

そしてVHの最後の砦となるB1対戦車分隊は、携帯爆薬を装備しています。

一方、このシナリオでフィンランド軍にとって重要な要素となるのが砲兵です。
貧弱な歩兵はちがい頼もしい力になってくれます。

150mm榴弾砲 中隊(4門)
75mm野砲 中隊(4門)× 2
81mm迫撃砲(2門) ×3

と支援砲撃が期待できます。

というか、このシナリオ砲撃で支援してくれないとやばいですw


≪盤外砲と盤内砲≫

砲兵による支援砲撃(間接射撃)を見ていきましょう。

盤内砲(マップ上に配置する砲)
盤外砲(マップには配置しない砲)

盤外砲というのは射程距離が長いため、SPWW2で扱う戦場の規模では姿は現しません。

このシナリオのフィンランド軍で言えば、150mm榴弾砲と75mm野砲が盤外砲です。
(射程が1km)

盤外砲の長所

・敵に見つからない
・カウンター砲撃ができる
・中〜大口径なのでダメージが大きい

盤外砲の短所

・値段が高い
・着弾誤差が大きい
・ときたま無線が通じなくなることがある
・砲弾の補給ができない

カウンター砲撃というのは、盤外砲同士で勝手にやりあうものです。
勝手にやりあうとは、プレーヤーが操作できず任意に発生するものです。

当然、敵に盤外砲がなければこの攻撃は起こりません。

詳しくはこちらを

一方、盤内砲の長所・短所は盤外砲の反対ともいえます。

盤内砲の長所

・使いやすい
・値段が安い
・ピンポイントで着弾する
・砲弾を補給できる

盤内砲の短所

・砲煙が出るので敵に見つかりやすい
・射程が短い

SPWW2のAIは砲煙からこちらの盤内砲を砲撃すことがあります。

このシナリオでもきっと司令部の周りを砲撃されることでしょう(笑)

やはり使い勝手がいいのは断然、迫撃砲です。

特に80mm口径の迫撃砲は、いかなるときも歩兵を絶対的に支援してくれる頼もしい味方です。

【事前照準登録】

照準登録

このシナリオは事前照準登録が10個もあるのが特徴です。

これはシナリオデザイナーによるもので、 普通では10個も登録できません。

基礎編のSTEP7で説明しましたが、この事前照準というのは、敵の攻撃が予想されることからあらかじめ砲撃地点が決められているものだと捉えてください。

そのため、この事前照準に砲撃を要請すると、遅延時間「1.0」で砲撃が可能です。

通常だと、盤外砲は要請してから砲撃が始まるまでの遅延時間が長くかかります。

しかし、この事前照準地点に設定すると、どんな盤外砲でも 「1.0」で砲撃してくれますので、これは助かります。

またこの事前照準登録への砲撃支援要請は、 FOのみならず要請可能な部隊ならどの部隊でも「1.0」で要請できるのが特徴です。

今回のシナリオではこの「事前照準登録」をフル活用しましょう。

ただし事前照準に設定しても遅延時間「1.0」ですから、 2ターンに要請すると砲撃が来るのは3ターンのソ連軍の攻撃終了後です。

1ターン目の砲撃要請は不可能(になった)ですから、 どんなに早くても砲撃は4ターンの自軍の攻撃直前にならないと来ないということです。

最速、2ターンで砲撃要請をしても砲撃が来るのは4ターン。

その間に、敵部隊は移動していきます。

じゃあどうするのか。

「照準修正」ボタンを押して、照準を修正してやります。(浮動照準ともいう)

修正ボタンを押すと、 丸い円が出てくるので、その範囲内で移動させます。

浮動

浮動

そうすると遅延時間が「1.0」から 「1.3」なりますよね。

このシナリオの場合は、2ターンでは登録照準設定に照準を合わせ、3〜4ターンで少し修正していくという方法がベストかなと思います。

【FO(前進観測隊)の任務】

どの国にも「FO」という部隊がいます。

このFOには、「FO Vehicle」のような車輌もあります。

fi

この部隊は「Art Command」値が高いのが特徴です。

本来は戦場の視界の開けた場所から、砲撃の目標位置などを伝達し、 司令部と砲兵部隊を結ぶ任務をしますので、戦場では非常に重要な役割となります。

しかし、 ゲームではそこまで複雑な任務をプレーヤーに押し付けると誰もゲームをしたがらなくなりますから、砲撃要請の任務は極めて簡潔になっています。

そのため簡潔になっていることで、FOの重要性は薄れています。

ではFOの特性って何でしょうか。

1 FOはA0司令部よりも遅延時間が短い
2 FOは弾着のばらつきが少ない

この2つがFOの重要性とも言えます。

遅延時間は 

FO > A0 >  中隊長

という順になります。

ただし、運が悪いときもありますので注意してください。

それはせっかく購入したFOユニットが、 A0よりも遅延時間が長い場合もあります。

要するに能力の低いFOと言うことでしょう。

弾着のばらつきに関してですが、FOユニットが必ずしもばらつきがないということではありません。

要するに、

「砲撃要請をするユニットは砲撃目標地点を視認できている方が着弾のばらつきは少ない」

ということが言えます。

なので、FOユニットであると言っても、砲撃目標地点を視認できていなければ、 ばらつく可能性はでてきます。

実際にA0ユニットで盤外砲を要請し、相当な着弾誤差が出て味方を誤射してしまったということを経験した方も多いのではないでしょうか。

そこで、SPWW2のスタッフが語る砲兵のベスト戦術をお教えしましょう。

a まず最初の砲撃要請はFOでする。
b その後の照準修正はLOS視認の中隊長・小隊長でする

というものです。

これだと早く、また正確に砲撃ができます。

また、よくある質問(疑問)で、

・FOは司令部と常に同伴させるのがいいか
・FOは単独で前線に配置させるのがいいか

というものですが、FOは司令部に隣接させても、 前線に配置させても構いませんが、やはり前線で抑圧の上がらない場所で、仕事をさせる方がFOを購入した意味があると思います。


<フィンランド軍の戦術>

フィンランド軍は初期配置のままではいけません。

多分、そのまま部隊を固定させると、勝てないでしょう。

少なくともD小隊、H小隊、J小隊は早目に移動する必要があります。

どちらかというと援軍のような感じです。

そして2ターン目の砲撃目標ですが、ここが悩みどころになってきますね。

大口径の150mm榴弾砲とばらつきのある75mm野砲をどこにするか。

(すぐに敵歩兵が突入してきますので、 悩んでいる暇はありませんよ)

砲撃をうまく活用して敵部隊の足を止めてください。

それでも敵の部隊が押し迫ったら・・・

そのときは、自軍の上に砲弾を落とすことも頭に入れておかなければいけません。